新型iPod touch購入


発表直後に注文した新型iPod touchが今朝届いた。俺はiPhoneのユーザーではないので、カメラとかマイクとかそういう機能がついただけでも嬉しいのですよ。

手にもって気付くのはその薄さで、今まで使ってた2Gのやつよりも一回りスリムになったような感じ。但しそのため以前のUSBコネクタがはまらなくなっている。市販のビデオケーブルとかにも対応しなくなってるんだろうか?そしてディスプレイも鮮明になった…ということでいいのかな。そんなにドラスティックに変わったわけでもないが、奇麗といえば奇麗か。

カメラは撮れるサイズが960X720ピクセルという、お世辞にも優れてるとは言えないスペックだが、ウェブ上での掲載を目的としたものとして割り切ってしまえばいいのかな。上の写真もこれで撮ったやつです。まあ考えてみるとこの薄さで写真もビデオも撮れるようになったというのは凄いことなのかもしれない。前面にはFaceTime用のカメラもあるけど…たぶん使う機会はないだろうなあ。誰か俺とチャットしたい人います?

現時点での不満は電源ボタンが左上から右上に移ったことで、ちょうどカメラレンズの上にあるため、レンズを不必要に触ってしまう可能性があることかな。

でも自分が望んでいた機能はほぼ搭載された機種であるわけで、娯楽だけでなく仕事にもいろいろ使えそうだし、今後さまざまな場面で役立ってくれるでしょう。

「CEMETERY JUNCTION」鑑賞


オリジナル版「THE OFFICE」(もちろんイギリスのやつだ)を作ったことで知られるリッキー・ジャヴェイスとスティーブン・マーチャントが監督した劇場映画。コメディなどではなくとても真面目なドラマだった。

舞台となるのは1973年のイギリスはレディングの片田舎。工場で働く父親(ジェヴェイス)を持ち、労働者階級の生活から逃れ中流になろうと保険会社に入社するフレディと、彼の父親と同じ工場で働く不良少年のブルース、駅で働いていて女の子にはさっぱりモテないスノークという3人の若者を中心に、彼らが親と同じ道を歩むまいとあがきつつも、貧しい家の出であるために大したことが出来ないという閉塞感を、当時の流行曲をふんだんに使いながらノスタルジックにうまく描き出している。

ジャヴェイスが育った土地と時代を描いているため、彼の体験が多分に反映されているほか、当時のイギリス映画のオマージュ(パスティーシュ?)もいろいろ含まれてるんだとか。俺はあまりそこらへんの映画に詳しくないんでよくわかりませんが。カミング・オブ・エイジものとしてはお決まりの展開が多くてクサい場面もあるんだけど、感情的なシーンとかはきちんとツボをおさえて撮ってあるのでシラけてしまうこともない。カメラワークなんかも巧いくて、ジャヴェイス&マーチャントといえばドキュメンタリー風の撮影スタイルのイメージが強かったので、ダンス・ホールのシーンなんかはとてもよく撮れていて驚かされたぞ。

出演者についても主人公の3人およびヒロインが活き活きと演技しているし、レイフ・ファインズやエミリー・ワトソンといったベテランが脇を固めていて手堅い演技を見せてくれる。ただし主人公の父親を演じるジャヴェイスはちょっと浮いていたかな。やはり彼はコメディアンとしての印象が強すぎるので、今回は監督に徹したほうが良かったかもしれない。

あまりにもイギリス的な内容のせいかアメリカでは劇場公開が見送られ、日本においてはいつ観られるのか分からないような小品ですが、十分に楽しめる映画でしたよ。

「TERRIERS」鑑賞


FXにしては軽めの新作ドラマ。

元刑事のハンクとその相棒のブリットはサンディエゴで無認可で探偵業を営んでいるコンビだが、探偵といっても連れて行かれた犬を奪い返すといった、何でも屋に近い仕事ばかりやっていた。そんなある日ハンクの親友の娘が行方不明になり、2人は彼女を捜すことになるのだが、彼女が地元の有力者のもとで働いていたことや、彼女の携帯を持った人物が死体で発見されたことから事態は深刻なものになり…というのが第1話のプロット。

「オーシャンズ11」の脚本家が手がけたシリーズということで、主人公ふたりの軽快なやり取りに重きが置かれた内容になっているかな。探偵ものとはいえあまりスマートな推理とかが披露されるわけでもなく、かといって派手なアクションがあるわけでもなく、全体的にオフビートな出来になっている。USAネットワークの「Psych」に何となく通じるところがあったかな。主人公ふたりには恋人とか別れた妻がいて、ダメ男なりに彼女たちを幸せにしようとする描写なんかは良かったな。ハンクを演じるドーナル・ローグの姿が「ビッグ・リボウスキ」のジェフ・ブリッジスそのままなのは今後支障をきたすような気もするが。

第1話は全体的に荒削りなところがあったけど、製作陣は名の知れた面子が揃っているようだし、FXのドラマは概して出来がいいので今後の展開が期待できそうな作品。でもなんで題名が「TERRIERS」なんだろう。劇中に出てきた犬はブルドッグだったぞ。

中国旅行


8月の半ばに衝動的に申し込んだ、4泊5日の中国旅行に行ってきたのですよ。上海とその周辺をまわる団体ツアーで、旅費・食費・1人参加料金みんな込みで7万円という破格の安さ。安いがうえに例によって旅行会社と組んだ店でのショッピングに何度も連れてかれるのには閉口したが。妻も子供も彼女もいない自分のような者にとってはおみやげを買ってくような動機もないので店員のアプローチにも涼しい顔をしてられたけど、同行の女性客たちは目の色を変えて真珠とかお茶とかをたんまり買ってて、世の中の消費というのはいかに女性が左右しているかを実感した次第です。

蘇州のカルフールではビールとポテチ買って100円ちょっとしかしなかった一方で、上海のオサレな通りのスタバではコーヒーが日本と同額かそれ以上しているのを見ると、貧富の差が都市部と地方で激しいのは一目瞭然なわけで、これからは臨海部の好景気をいかに地方まで持っていくかが政府の課題になるみたい。1つの国のなかにいくつもの国があるような状態だと、外交なんぞよりも内政が相当忙しくなるんじゃないですかね。あと10年ほど経済の発達が続くとして、日本の企業もどこまでその恩恵に預かれることができるか。ただあっちはただ利益を出すだけでなく、権力側とのなれ合いも重要らしいので日本の企業は苦戦するのかな。昔の庭園のデザインからして「権力と富」を祈願したものが多いのを見ると、このまま金持ちだけが優遇される社会になるのか、貧民たちも救済されるのか、なかなか予想しにくいところがありますね。

メシは可も不可もなかったというか、水のマズさ(ホテルの水道水でも口に含むと異臭がした)を考慮すると出された料理についてはあまり深く考えたくないし、屋台で売られてる料理とかは何が入ってるか分からなかったから絶対に口にできなかったですね。よくテレビ番組とかでゲテモノ料理が紹介されてるのを観ると、「あんなもの余裕で食えるじゃん」とか思ってたけど、実際にその調理現場とか目にすると口にすることはできんすね。今回は水郷をめぐるツアーということで湖とか運河とか行ったけど、どこも緑色の藻で濁ってたな。でもみんな生活用水として普通に使用してたし、魚とかも穫れるようなので昔から濁ってたのかしらん。いちおう政府としても環境には気を遣っていて太湖のまわりに湿地帯を設けて温暖化対策をしたり、街中を走るスクーターの殆どを電動式にしたりとしてるようだけど、どこまで効果があるのかな。電動式スクーターは速度があまり出ないようだけど、赤信号とか関係なしに突っ込んでくるから通りを渡るのも一苦労だったぞ。

こういうツアーで行くことはもうないだろうが(つうか30半ばになっても一人で旅するのが嫌になってきた)、先にも書いたようにあと10年くらいは激しい変化を迎えるであろう国なので、いずれまた訪れるのも悪くはないかな。今回の旅行でいちばん印象的だったのは、無錫で泊まったホテルから、ビールを売ってるコンビニを探して数キロ四方を歩き回ったとき(1つもなかった)、ちょっと離れた公園で社交ダンスのレッスンをしているのを見かけたことか。すぐ横では浪曲の紙芝居みたいなものをがなり立ててるのにも構わず、ラジカセから流れる曲にあわせて15組くらいのカップルが街頭の明かりのなかでクルクル踊っている姿はなかなか幻想的でありましたよ。

「トイ・ストーリー3」鑑賞


うーん。世間的にはたいへん高い評価を得ている作品ですが、個人的にはどうもしっくりこなかったのだよ。これは作品の良し悪しではなく自分の期待によるものなのでしょうが。

自分にとっての「トイ・ストーリー」というのは、オモチャの主人公たちがドタバタを繰り広げつつも、ホロッとさせてくれるシーンもある作品というイメージで、そのドタバタと真面目の比率が7:3くらいなんだよな。それが今回は「捨てられるオモチャ」という大真面目なテーマが最初から設定されているために、その比率が逆になって、全体的に重々しい雰囲気が感じられてしまうのですよ。

それと「2」のXXXXXに対しても感じたけど、「悪意のあるオモチャ」というのがどうも受け入れられなかった。「2」のザーグみたいに悪役として作られてるもののどこかマヌケなオモチャならいいんだが、今回は(ちゃんと理由があるとはいえ)露骨に悪者のオモチャが出てきたのが好きになれなかったな。オモチャはあくまでも無邪気で、悪いのはクソガキや強欲なコレクターの人間という図式を勝手にいだいてたので。仲間を拷問してゲロらせるオモチャというのは、どうもね。

別に「アニメは陽気であるべきだ!」とか「子供に暗いアニメを見せるな!」とか言うつもりは毛頭ないですが、今までの話とずいぶんトーンが違ったので戸惑ってしまったというべきかな。持ち主に捨てられるオモチャの悲哀なら、すでに「2」のジェシーのフラッシュバックで十分に秀逸な演出を見せられてたし。

でも最後の30分あたり、ゴミ処理場からのシーンはドタバタあり感動的なラストありで、従来の「トイ・ストーリー」を彷彿とさせて大変面白かったですよ。

ちなみに3Dはいらんでしょ、これ。ピクサーによるオモチャたちは2Dで観ても十分に立体感があるし、遊戯所に奥行きができたからってそんなに面白いものでもないし。メガネなしでも普通に見えるくらい、3D処理がされてなかったような?