「MOONGIRL」鑑賞


ヘンリー・セリックが「CORALINE」の前に製作した短編アニメで、彼にしては珍しくオールCGの作品になっている。

夜に釣りをしてた少年が星でできたナマズに連れられて月に行くと、そこにはムーンガールという少女がいて…という物語。ストップモーションに比べてCGの画作りは凡庸に見えるし、月の外に怪物がいる理由もいまいち分からない。あとあのラストはハッピーエンドなの?単に仕事を次の人にまかせただけのような。

でもまあこうしてYouTubeでタダで観れるので、サクッと鑑賞する分にはいい作品かも。音楽担当はゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツだし。本当は「コラライン」もTMBGが音楽を担当するはずだったのが、作品のトーンに合わないという理由で起用されなかったんだよな。1つだけ劇中で使われてる曲がやたら良い曲なので、彼らが作ったという残りの楽曲も聴いてみたいところです。

巷で話題のあれ

こないだ衝動的に近所の図書館に例の「審理」を予約したら微妙なタイミングで貸し出し可能通知が来て、さらに微妙なタイミングで借りてきてしまった。なんかアダルトビデオを借りるよりも恥ずかしかったような。しかも渡されたのはVHSテープ!この時代にVHSを作っているところがあったのか!政府の資金力を見くびっていたよ。

VHSデッキを押し入れから出して接続するのも面倒なので、観ないで返却しようかなあ…。図書館だと視聴覚資料の返却は目の前で詳しく調べられるので、さらに恥ずかしい思いをするのかと今から心配。

「Alive in Joburg」鑑賞


今週末にアメリカで公開されるSF映画「District 9」のニール・ブロムカンプ監督による、同作品の原型となった短編映画。南アフリカにエイリアンの居住区が作られ、周りの住民と一発触発の雰囲気になって…という設定は「District 9」とほぼ同じらしい。冒頭のバイオ・スーツ対警官の場面を観ると、ピーター・ジャクソンがなぜブロムカンプに「HALO」の劇場版を監督させたかったのかが分かるような気がする。

「District 9」はずいぶん前評判が良いみたいで、ブロムカンプにも注目が集まっているらしい。ネット上にあった彼の作品をいくつか観てみたけど、すごいですねこの人。「Tetra Vaal」なんかを観る限りでは日本のアニメにも影響を受けてそうだけど、既に独自のスタイルを確立しているというか何というか。「Yellow」なんかの出来には圧倒させられる。疑似ドキュメンタリーのスタイルばかりを使っているようで、「Tempbot」ではコメディーっぽい要素を取り入れていたりと、なかなか幅広い演出ができるみたい。今後の活躍が期待できる監督の1人だろう。

で、肝心の「District 9」はいつ日本で公開されるんだろう。

「100 BULLETS: WILT」読了

傑作クライム・コミック「100 BULLETS」の最終巻。全12話を収録という大ボリュームのなか、最後のクライマックスに向けた怒濤のストーリー展開が語られていく。

ここ数年の「100 BULLETS」の問題として、世界を牛耳る集団「トラスト」のメンバーたちとエージェント・グレイヴス率いるミニットメンたちの対立・駆け引きが深まるにつれ、金持ちの白人連中が酒を飲みながら今後の出方を語り合うという場面が多くなり、連載開始時の大きなテーマだった「ごく普通の人が100発の銃弾と復讐の機会を与えられる」というアングルから離れていったことが挙げられる。不幸にあえぐ市井の人々の描写がこの作品では傑出してたんだけどね。当然ながらこの最終巻ではトラストとの全面対決に焦点があてられるため、金持ちの豪邸を舞台にした密室劇の場面が多分に描かれるんだが、アクションの場面がうまく挿入されていることや、話がグングン進んでいくことから今までほどは気にならなかったかな。また物語の結末はすべての謎が解き明かされるようなものではなかったものの、長らくついてきたファンを満足させてくれる終わりかたであった。

そしてエデュアルド・リッソによるアートは相変わらず最高。貧しいスラムから高級住宅、ゴロツキから美人の富豪までが巧みに描き分けられ、アクション満点のシーンからドラマチックな場面までが、影を効果的に用いたスタイルによってページに描かれていく。今後彼がどんな作品を手がけことになるのか知らないけど、何であれ彼の作品なら手にする価値はあるだろう。というか今後も「100 Bullets」の外伝的作品が作られるかもしれないという噂は本当なのかな。

ここ10年くらい読んできたシリーズが終わってしまうのは残念な限りだが、最後まで読み応え十分の作品を作りだしたブライアン・アザレロとエデュアルド・リッソに感謝。

ただ一つだけ言わせてもらうと…レミ・ロームがヘタレすぎ!最後に覚醒したミニットメンという身分から、どんな凄い奴なんだろうと思っていたら単に口の達者な若造で、俺の好きな登場人物を間違って殺すし、自身のやられ方もカッコ悪いし、最後まで情けない奴であった。奴の兄貴も頼りがいがあるようでヘタレだったし。あの2人がもっと興味深いキャラだったらシリーズの後半はもっと面白くなってたと思うんだがなあ。

ヒューゴー賞

なに、「The Graveyard Book」が最優秀小説賞とったの?ヒューゴー賞っていうともっとハードSFの象徴的のようなイメージを勝手に抱いてましたが、あんなファンタジー色の強い作品も選ばれるのか。しかも昨年はマイケル・シェイボンが受賞したんすね。

こないだ「コララインとボタンの魔女」を図書館から借りてきたけど、挿絵がデイヴ・マッキーンでないとちょっと物足りないですね。「The Graveyard Book」も日本での発刊が決まってるらしいが、ぜひマッキーンの挿絵をそのまま使ってほしいところです。「ネバーウェア」の日本語版表紙もなんか変だったし。