キャプテン・アメリカが死んだって?

c0069732_844998.jpg
どうもイマイチだったマーヴェル・コミックスのイベント「CIVIL WAR」のラストで政府に逮捕されたキャプテン・アメリカが、こんどの最新号で宿敵レッド・スカルの送った狙撃者に撃たれて命を落としてしまうらしい。60年以上も前から活躍している人気キャラクターが死んだということで、APのようなコミック業界外のメディアからも注目を集めているようだ。

でもさ、アメコミのキャラクターなんて死んでもすぐに復活することでよく知られているわけで、こんなの真剣に受け止めている人なんて誰もいないでしょ?ドル箱のキャラクターであるキャプテン・アメリカをマーヴェルが封印するわけないじゃん。90年代初頭にはスーパーマンをはじめ多くの人気キャラクターが話題集めのために「お亡くなり」になったけど、これもそれに似たもんだって。そもそも現在「キャプテン・アメリカ」のストーリーを担当しているエド・ブルベイカーって、前にはレッド・スカルが死ぬ話を書いて話題になったけど、いつの間にか復活させていたし、アメコミ界では数少ない「ちゃんと死んでいる」キャラクターだったバッキー(キャプテン・アメリカの元相棒)だって復活させているわけだからね。でもブルベイカーの書く話は結構好きなので、今後の展開に期待したいところです。

ちなみに今回のニュースで一番驚いたのは、ジャック・カービーとともにキャプテン・アメリカを創作したジョー・サイモンがまだ健在だということ。94歳になる彼は今回の件について「世の中はキャプテン・アメリカを必要としているのに」と嘆いているらしいぞ。大丈夫だよジョー。もう半年くらいでキャップは元気な姿を僕らの前に見せてくれるさ。

「The 1/2 Hour News Hour」鑑賞

c0069732_604411.jpg
ゴリゴリの保守系ケーブルチャンネルであるフォックスニュースが「保守系向けののデイリーショー」のような番組を作るという話をちょっと前に聞いた時はどこの悪い冗談かと思ったんだけど、なんかあっという間に作られてしまった。それがこの「The 1/2 Hour News Hour」なる番組。セットのデザインなんかは意外なほど「デイリーショー」に似ているけど、男女のキャスターが生半可な時事ネタを連発していく形はSNLの「ウィークエンド・アップデート」に近いかな。

んで肝心のジョークなんだけど、冒頭に「2009年の大統領&副大統領」と称してラッシュ・リンボーとアン・クルターが出てきた時点であーもうおなかいっぱい、ごちそうさまといった感じ。それから延々とリベラル叩きが行われていって、バラック・オバマをコケにしたり環境保護をバカにしたりといった内容が続いていく。これらのネタが面白いんだったらまだ許せるけど、どれもこれも酒場のオヤジが考えつく程度のもので、それに合わせて笑うサクラ(ラフ・トラックか?)の笑い声も非常に不愉快。

そもそも風刺というのは権力を握っている連中に対して行うからこそ面白いのに、ブッシュとかイラク戦争とかに関する話は一切なし。リベラル寄りの「デイリーショー」だって民主党とかへの風刺はしっかりやってんのに、この番組はバイアスがかかってるのが明白で、見ててぜーんぜん面白いところがないでやんの。ニュースチャンネルがコメディ番組を作るとは言わないけど、もうちょっとマシなもの作ろうよぉ。ちなみにプロデューサーには何故か「24」とか「エンタープライズ」の人たちが関わってるらしい。

この番組がつまらないことについては保守系の新聞とかでもボロクソに書かれたらしいが、これが逆に人々の興味を誘ったのか「デイリーショー」並みの視聴者数を稼いでいるらしい。こういうのを見て溜飲が下がるような人たちも世の中にはいるんでしょうね。

「影なき狙撃者」鑑賞

c0069732_0185889.jpg
今まで観てなかったジョン・フランケンハイマーの政治スリラー「影なき狙撃者」を観た。

カルト的人気を誇っている作品だが、確かに面白い。1962年という冷戦のまっただ中の時代によくこういった作品を作ったよなあ。冒頭の悪夢のシーンも非常に独創的で見事。ジェシカおばさんことアンジェラ・ランズベリーの鬼気迫るママさんぶりもいい感じ。共産圏に拉致されて洗脳されて帰ってきた人、というのはある意味とっても現代的なプロットなんだけど、さすがにそれを日本で映画化したりしたらヤバいだろうなあ、などという野暮なことをちょっと考えてしまった。

フランク・シナトラ演じる主人公の洗脳がうやむやになってしまうこととか、ジャネット・リーの役柄がいまいち理解できないような点もあるものの、全体的には非常に面白い作品。フランケンハイマーというと駄作「レインディア・ゲーム」しか思い浮かばなかった俺ですが、昔はこういう作品を撮ってたんですね。

ジョナサン・デミによるリメイク(ひでえ邦題のやつ)も今度観てみよう。

「シン・シティ2」の撮影が始まるらしい

「シン・シティ」の続編の撮影がそろそろ始まるそうな。脚本はほぼ完成してるんだとか。今回はやはり「A Dame to Kill for」が映画化されるほか、映画版オリジナルの話が使われるらしい。「A Dame〜」のエイヴァ役にはレイチェル・ワイズが起用されるって話があるけど、あの悪女役にはアンジェリーナ・ジョリーがピッタリだと思ってたのでちょいと残念。

んでオタクの興味としては原作の残りの話がいつ映画化されるのかってことになるんだけど、あんまり面白くない「Hell and Back」は「シン・シティ3」として映画化されらしい。そうなると「Family Values」はどうなってしまうんだろう。俺はあの話大好きなのに。

これらの映画化にあわせてフランク・ミラーは再び「シン・シティ」ものの執筆をはじめるらしいけど、最近の彼の作品て「All Star Batman & Robin」みたいにダメダメな作品が多くなってるから、「Hell and Back」よりも面白くないものになったらイヤだなあ。

「CIVIL WAR」終了

c0069732_2373399.jpg
マーヴェル・コミックスの大イベント「CIVIL WAR」がこのたび終了した。アーティストの遅延などもあって全7話が出るのに半年くらいかかったのかな。

全体的な感想としては、最初はけっこう面白そうだったんだけど、話が進むにつれて尻つぼみになっていたようなところがあるかなあ。スーパーヒーローの強制登録という、パトリオット・アクトに類似したコンセプトを持ち込むことで現実世界出の出来事を反映させようとしたんだろうけど、スパーダーマンの正体の公表とか(?)、ソーのクローンとか(??)、地下に潜ったヒーローたちを狩るのに悪党が使われるとか(???)、何でそうなるの?といった話の展開が続いていったおかげでどんどん話から現実らしさが失われていった感は否めない。マーク・ミラーって政治的な話を書くのはうまいんだけど、師匠のグラント・モリソンとかに比べて話がいつも直球勝負というか、話に幅をもたせることができないんだよね。だから読者が一度こういう疑念を抱いてしまうと、その後の展開に没入できなくなると思うんだが、それって俺だけかな。

んで最後は例によってヒーロー同士のバトルロイヤルになって、相変わらずマーヴェルのヒーローは仲違いばっかりやってんなーといった感じ。しかも結末は意外なくらいの大団円で終わってしまったりもする。うーむ。結局アイアンマンが何をしたかったのかがよく分からなかったな。

スティヴ・マクニーヴンのアートは綺麗だったし、前回のイベント「HOUSE OF M」に比べれば100倍くらいマシな作品だっただけに、途中でどんどん失速していったのが悔やまれるところです。