「フューチャラマ」全エピソード鑑賞中

年末年始は仕事で会社に行きまくってたり、自転車でしたたか転ぶなどロクなことがなかったわけですが、それでも空いた時間で何をしてたかというと、マット・グレーニングの傑作シリーズ「フューチャラマ」を最初から最後までずっと観てたわけです。もうちょとロクなことすればいいのに。大半のエピソードは既に観てるはずなんだけど、内容を覚えてないものが意外と多いのにはショック。話の展開が凝りまくってるかな。

同じくグレーニングによる「ザ・シンプソンズ」は史上最高のコメディ番組だった(過去形)ものの、主人公が10歳の子供とその父親であるために、ティーンエイジャーや20代の若者に関するストーリーが比較的希薄だったのに対して、「フューチャラマ」はまさしくその世代が主人公なので、個人的に感情移入できるところが多いのです。特に主人公のフィリップ・J・フライは俺と生まれ年が一緒(1974年)という設定だし、同じダメ人間として非常に共感できるところがあるんだよなあ。

あとこれは「シンプソンズ」もそうなんだけど、きついジョークが多いように見えて、実はホロリとさせるエピソードがあるのも人気の秘密なんだろう。ファンの間でも評価が高い「Luck Of Fryrish」「Jurassic Bark」そして最終回の「The Devil’s Hands are Idle Playthings」なんかは実に感動的。SFファンならニヤリとさせられるようなジョークが散りばめられているのもいい。「サイロン&ガーファンクル」なんてネタ、一見ベタなようで実際にきちんと演じてしまうのは凄いことかと。

「シンプソンズ」の成功がなければ開始されなかったシリーズだけど、あちらが10シーズンをとっくに超えて、さすがにクオリティの低下が目立ってきたのに対し、短命に終わった「フューチャラマ」は最初から最後まで標準以上の出来を保っていたし、その面白さが色あせないことは、再放送の視聴率が高いことでも証明されていると思う。

Bring Back Futurama!!!

「FATHER TED」全エピソード鑑賞

「ハリー・ポッター」とか「キング・コング」とか、観たい映画がいっぱいあるんだけど、入場料に1800円も払うのがバカらしくて、日本に帰ってきてからは映画館にまだ足を運んでないのです。カナダじゃ500円以下で新作映画が観れてたからね。 んでもって最近は何故かイギリスのシットコムを山ほど入手して観てるわけですが、1ヶ月くらい前から観はじめた「ファーザー・テッド」を今日やっと全エピソード鑑賞した。これはアイルランドの架空の離れ小島「クラギー・アイランド」が舞台のコメディで、根は正直なんだけど意外と俗物な神父のテッドを主人公に、彼の同僚でひたすらボケをかますドゥーガルと、白痴気味で「酒!女!」としか叫ばないジャック、および彼らの住む家を管理するミセス・ドイルの4人が起こすドタバタがとにかく面白いのなんのって。

どちらかといえば前衛的な笑いをとっていた「THE OFFICE」や「I’M ALAN PARTRIDGE」に比べて、伝統的なシットコムの雰囲気が強いシリーズだけど、ジョークのテーマやタイミングが実に絶妙で、もう抱腹絶倒ものなのだ。個人的には、ブリティッシュ・コメディの金字塔「フォルティー・タワーズ」をも凌ぐ作品だと思う。テッドを演じるダーモット・モーガンが、最終回の収録直後に心臓発作で他界したことが本当に悔やまれる。

ジョークの大半はアイルランドの田舎性およびカソリックを風刺しているものの、あまり嫌みにならずにストレートに笑いをとってることが面白さの秘訣だろう。このシリーズが放送されてたときにアイルランドに住んでたけど、カソリックを侮辱してるなんて感じる人はいなくて、多大な人気を集めてましたぜ。
一般的にはユーロビジョン・ソング・コンテストにテッドが出場するエピソードが一番人気があるみたいだけど、中国系移民とのトラブルの話とか、バアさんたちに家を包囲されるゾンビ映画のパロディの話とかも非常に面白かった。

日本でもNHKとかが放送すれば人気が出ると思うんだが。どこかの局で放送しないかなあ。

ベッカム、人気TVで俳優に朝鮮

スポーツ報知より。
<引用>ベッカム、人気TVで俳優に朝鮮ベッカムが俳優に転向!? 26日付英大衆紙デイリー・スターは、ベッカムが英国営放送(BBC)で放送中の人気テレビ番組「ドクター・フー」に出演することが決定したと伝えた。この番組はオリジナルが1960年代に放送され、英国で一大ブームとなったSFドラマのリメーク版。ベッカムがこの番組の大ファンと聞いた脚本家のラッセル・T・ディビス氏(42)が、ゲスト出演を実現させたという。来年1月に始まる新シリーズの中のどこかで出演。役柄は現在のところ不明だが、ベッカムの役者ぶりが見られることになった。<引用>

「俳優に朝鮮」って…すごい誤字だ。ワザとやってんのかな。朝鮮関係のニュースって目につくだろうから。しかも今やってるシリーズは「リメーク版」でも何でもなく、60年代から80年代までやってたシリーズの、れっきとした「続き」だよバカ。ドクターは13の命を持っているという設定なので、主人公の役者が変わってもストーリーが続けられるのだ。ちなみについこないだ、新ドクターの登場するクリスマス特番がイギリスで放送されたとか。新しくドクターを演じるのは34歳のデビッド・テナント。若いなあ。以前にも5代目ドクターをピーター・デイビソンが30歳で演じた例があるし、それはそれで結構なんだけど、やはりドクターは「変なオヤジ」というキャラクターが似合うと思うのです。

*(追記)19:00の時点ではさすがに誤字が直ってました。

今年観とくべきだった作品


「タイム」誌が選んだ今年のナンバー1テレビ番組は「Battlestar Galactica」だと昨日書いたけど、じゃあ映画のナンバー1は何かというと、鬼才ヴェルナー・ヘルツォークのドキュメンタリー「Grizzly Man」なんだそうな。これは「オニオン」なんかでも高い評価を受けている作品で、アラスカの熊さんたちとお友達になろうとして、逆に凶暴なグリズリー熊に喰われてしまった環境活動家ティモシー・トリードウェルの姿を追ったものらしい。夢を追いかけて破滅するトチ狂った男の物語、というのはやはりヘルツォークの得意とするところなんだろう。 実はこの作品、今年の6月くらいにトロントで開かれたドキュメンタリー・フェスティバルに出品されてて、観に行きたいなと思っていたものの結局行かなかった作品なのです。映画祭ってこのように後から話題を呼ぶ作品が結構混じってたりするんだよなあ。あー観とけばよかった。

それともう一つ観とくべきだったのが、同じく「タイム」誌がテレビ部門の4位に選出してる「Sometimes In April」。「ホテル・ルワンダ」と同様にルワンダの虐殺を扱ったTVムービーなんだけど、こっちはトロントで既にDVDレンタルされてただけに、借りてリッピングしとけばよかったと後悔ひとしきり。

またトロント行くかー。寒そうだけど。

SCI FI Inside: Battlestar Galactica


そろそろ第2シーズンの後半が開始される「Battlestar Galactica」の、今までのあらすじを紹介してくれる番組「SCI FI Inside: Battlestar Galactica」が US版iTMSから無料ダウンロードできるようになっている(要アカウント)。ミニ・シリーズおよびシーズン1&2の複雑なストーリー展開をざっと説明してくれるので、これから「BSG」を観てみようという人には便利な番組かもしれない。ただしネタバレが山ほど含まれてるので注意。 ちなみに「タイム」誌が選んだ今年のナンバー1番組も「BSG」だとか。SF番組がここまで高く評価されるのは異例のことだろう。まあ出来が非常にいいシリーズだからね。日本じゃ放送しないのかなあ。オリジナルの「宇宙空母ギャラクティカ」がとってもダメな作品だったので、どうしてもネガティヴなイメージが付きまとうかもしれないけど、ぜひ日本でも人気が出てほしいシリーズなのです。

ただし各エピソードの異様なテンションの高さが逆に災いして、シリーズがあんまり長続きするとストーリーが結構たるんでくる恐れがあるのも確かだろう。シーズン2にも、シーズン1に比べればちょっと不必要な話の展開がいくつかあったと思う。来年はじめからシーズン2の残りが10話くらい放送され、そのあとはシーズン3の製作が既に決まってるのだけど、あまりにも話が暗く複雑になっていくものだから、とっとと最終回を観たいような気にもなってしまうのです。