日本の知人と連絡をとるとたまに感じるのだが、どうも俺がトロントで「デカいこと」をやっていると思い込んでる人が多々いるような気がする。具体的に何が「デカいこと」なのかは当の本人も漠然としたイメージしか持ってないんだろうが、俺がこちらではごく平凡な生活をしていて、特に職についてるわけでもないことを伝えると、それは「ダメ」なことであるかのような言い方をされてしまうのだ。もちろんハッキリそんなことを言われた訳ではないが、どうも「俺は単身で海外に渡り成功する」という勝手な期待を抱いているようで。期待に添えることができず大変申し訳ありません。 でも一応言い訳をさせてもらうと、ここ数ヵ月は日本から持ってきた仕事が非常に忙しく職探しなんかやってるヒマはなかったし、週に2日は大学に通って授業を受けている。またカフェなんかで働くよりかは自分の趣味と合っていると思い、美術館でボランティアをしたりしている。決してブラブラしてるわけではなく、むしろ非常に忙しい毎日を過ごしているのだが、これでも「ダメ」なんでしょうか。
確かにまっとうに金になる職に就いてるわけでもないし、キャリアの階段を確実に上ってるわけでもないのだが、日本で毎日会社に通ってた時にくらべれば、とても自分のためになる生活を送っているつもりである。日本で定年になるまで働いて海外にでも行くよりかは、まだ若いうちに経験を積んどこうと思ってトロントに来たわけだが、海外に住むのなんてこれで4回目ですからね。海外で何が期待でき、何が期待できないのかなんてとっくの昔から承知しているわけです。元リプレイスメンツのポール・ウェスターバーグが「成功するためにはLAに移らないといけないと思ってる奴はどうせ成功できねえ」なんて言ってたが、別に海外にいるからって「デカいこと」がやれるとは限りませんよ。
俺もカナダに住んでたって何かしらの限界に突き当たることを理解してるつもりだから、5月くらいに帰国して就職活動をまた行う予定である。日本は就職時の年齢制限が厳しい(こちらでは違法)という現実を考慮すると、あまりこちらに長居できないわけで。傍目には「海外でブラブラしてきただけ」と映るかもしれないが、これが「ダメ」なことだと思うなら勝手に思っててくれよ、という感じである。
でもまた日本での生活がイヤになったら、今度こそはどっかの国に移民申請するかもしれない。