古書市での掘り出し物

warriorsummerspecial.jpg職場のあるビルの地下で古本市をやっていたので何気なく覗いてみたら「アメコミ5冊」という名でパック売りがされていたんだが、その中になんと「WARRIOR」が含まれていたので仰天する。

「WARRIOR」というのは80年代初頭にイギリスで数年間だけ刊行されていたコミック誌で、アラン・ムーアの実質的デビュー作である「V・フォー・ヴェンデッタ」や「マーヴェルマン」などが収録されていたことでファンの間では名高い雑誌なのだ。こんなものが日本で入手できるとは。さっそくパックを購入したら「WARRIOR」は2冊入っていて、そのうち1つには今まで読んだことがない(アメリカでリプリントされたときに含まれていない)「マーヴェルマン」の話が掲載されていたことに感激。しかもアートはスティーブ・ディロンだ。ムーアとディロンが組んだことなんてあったんですね。また「V・フォー・ヴェンデッタ」も、後にDCコミックスから出されたカラー版と違い、白黒であることから生じるコントラストが非常に大胆で、まるで「シン・シティ」の原型のようだ。他にも「LASER ERASER & PRESSBUTTON」なんて懐かしい作品も入っていたりして、イギコミ好きの身としては非常にうれしい。おまけに読者の投書欄では、若き日のウォーレン・エリスの手紙が紹介されていた。

このパックには他に「STARBURST」というSF映画雑誌が1冊入っていて、デイブ・ギボンズのコミックが1ページほど掲載されていた。残りの2冊は「SUPER HEROES」というアメリカのコミックを白黒でリプリントした雑誌だが、これに掲載されている作品がすごい。ニール・アダムスのスーパーマン! ジョー・キューバートのホークマン! ギル・ケインのグリーン・ランタン! カーマイン・インファティーノのフラッシュ!とまあ、シルバー・エイジを代表する作家たちの作品が並べられていて非常に素晴らしい。こういった本を古書市で発見するなんて、ギーク冥利につきますね。

「Justice League: New Frontier」近況

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ダーウィン・クックの素晴らしすぎる傑作コミック「DC: the New Frontier」のDVDアニメ「Justice League: New Frontier」の画像が公開されていた。こんど開催されるサンディエゴのコミコンではさらに最新の映像が公開される予定らしい。当然ながらブルース・ティムのタッチが強い絵柄になっているが、もともとティムとクックの画は似ているのでなかなかいい感じ。

そうなると肝心のストーリーはどうなるのか気になるところだが、このインタビューによると、やはりあれだけの分厚いコミックを70分の映画にするために多くの部分を削ることになったらしい。脚本の草稿ではワンダーウーマンもロイス・レーンも登場しなかったというんだから、その削除の度合いが伺える。ワンダーウーマンなんて準主役じゃん。ロイス・レーンも終盤のスーパーマンを想う姿とかがすごくいいのに。個人的要望としてはチャレンジャース・オブ・ジ・アンノウンは必ず登場させて欲しいところです。

ちなみに声優陣は「JLU」から一新されて、ワンダーウーマンにルーシー・ローレス、スーパーマンにカイル・マクラクラン(!)、ザ・フラッシュにニール・パトリック・ハリス、グリーン・ランタンにデビッド・ボレアナス、ロイス・レーンにブルック・シールズと、なかなか豪華な面子を揃えている。早く発売されないかな。

JIMMY CORRIGAN日本語版VOL.1

51ib94qgmpl_aa240_.jpgクリス・ウェアの代表的作品「Jimmy Corrigan: The Smartest Kid on Earth」の日本語版なんてあったんだ。最近はダニエル・クロウズの作品とか、インディペンデント系のコミックがよく日本語化されているようで。

実物は見てないけど「VOL.1」とあるように、どうも数巻に分けられて売られてるみたい。アメリカ版が全384ページで、この「VOL.1」が104ページということは3巻に分けられて出るのかな。あれは一気に読んだほうが面白い作品だと思うので、ちょっと残念。

あと前にも書いたかもしれないが、アメコミの日本語化ってあまり個人的には好きじゃないんだよね。頑張って翻訳をしていただいている方々にはすまないのですが、あのフキダシという限られたスペースのなかで英語を日本語にしてしまうと、どうしても原文のニュアンスが失われてしまうような気がして。英語の「HAIKU」が決して「俳句」なりえないのと同様だと思うんだけど、違うかな。

コミック版「TEK JENSEN」開始

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以前にもちょっと書いた「コルベア・レポー」のSFアニメ「テック・ジェンセン」のコミックが、そろそろ発売されるみたいだ

プレビューを見る限りではそんなに悪そうではないみたい。俺の好きなライターのトム・ペイヤーが関わってるみたいだし。実のところ「テック・ジェンセン」って「コルベア・レポー」ではいちばんつまらないフィーチャーだと思うのですが(数分間の粗悪なアニメを見せられる)、コミックはなかなか期待できそうかも。