「How To Talk To Girls At Parties」読了

neilgaiman.jpg柳下毅一郎氏のブログにて、ニール・ゲイマンの「How To Talk To Girls At Parties」なる短編がヒューゴー賞にノミネートされてることを知る。今月のSFマガジンに柳下訳が載ってるそうだけど、ゲイマンのサイトに全文が掲載されてたのでそっちを読んでみた。

まあ悪くないかな、といった感じの作品。なんとなくオチが途中で分かってしまう気がする。数年前にヒューゴーを受賞した大傑作「A Study in Emerald」ほどの巧さはない。でも女の子に話しかけようとしてドギマギする少年の心境が、まるで自分が経験してるかのように感じられる文体はさすがゲイマン。彼には10年くらい前に朗読会で会ったことがあるけど、普通に話しててもひどく饒舌だったのが印象に残っている。

最近は小説(と映画)に活動の場をシフトしていて、久々のコミック作品「ETERNALS」は散々の評判だった(実際ツマらなかった)ゲイマンだけど、やはり彼にはコミックを書き続けて欲しいところです。

「LOSERS」の監督が決定

losers.jpgこないだアキヴァ・ゴールズマンが映画版を製作すると書いたDC/ヴァーティゴのコミック「LOSERS」だけど、監督はどうも「バーバーショップ」や「ファンタスティック・フォー」などを手がけたティム・ストーリーがやるそうな。なんか凄く不安。「FF」は未だ観る気になれないのですが、この監督で大丈夫なのかね。

「LOSERS」は話の設定自体はそんなに目新しくはないのですが(政府に裏切られた特殊部隊の隊員たちが復讐を遂げていくというもの)、ヴァーティゴならではの奥の深いストーリーテリングと過激なアクションが魅力的な作品だったわけで、この監督だと何か家族向けのヤワなアクション映画にされてしまいそうだなあ。リンク先のコメントでは「僕の特徴でもある、登場人物がお互いに冗談を言い合うようなスタイルは失いたくない」みたいなことを言ってるけど、「LOSERS」はそんなんじゃなくてもっとシリアスな作品なんだよ!

「ティーン・タイタンズ」映画化?

c0069732_23481583.jpg>DCコミックスの老舗作品「ティーン・タイタンズ」をワーナーが映画化しようとしてるんだとか。一種あのとてもヒドい絵のアニメ版の劇場版が作られるのかと思ったけど、実写版になるらしい。あといちおう「ティーン・タイタンズ」と言ってはいるけど、ナイトウィングが登場するという話なので「ニュー・ティーン・タイタンズ」のほうに設定は近いのかもしれない(ここらへんの意味が分からない人はウィキペディアあたりで勉強するように)。

「ニュー・ティーン・タイタンズ」原理主義者である俺としてはそれなりに期待してるんだけど、プロデューサーにアキヴァ・ゴールズマンがいるってのが何か心配だなあ。ロクな映画に関わってる人ではないと思うので。彼はさらに「ドゥーム・パトロール」や「ルーザーズ」といった作品の映画化を考えてるということらしいが、ここらへんの選び方は実にナイス。あとは肝心の映画がちゃんとしたものであることを祈るばかりです。

ちなみにこの映画化により、現在進行中のDVD用アニメ「JUDAS CONTRACT」 に何か影響は出てくんのかな。アニメはジョージ・ペレス大先生が関わっているということなので、映画化の影響でデザインに変更を強いられるようなことになったらイヤだなあ。

「SUPERMAN DOOMSDAY」の公式サイト

c0069732_130482.jpgDCコミックスのDVDムービー第1弾「SUPERMAN DOOMSDAY」の公式サイトが出来上がっていた。IMDBなんかではトレーラーも公開されてたんだけど、このサイトでは見れないみたい。キャラクターデザインはいわゆる「ブルース・ティム絵」なので不安はなし。レックス・ルーサーの声が「JLU」に比べてカン高く、少し変な感じかも。まあ一番重要なのはストーリーなわけだが、コミック版の「スーパーマンの死」って、ドゥームズデイとの戦いはツマらないけど、その後の復活を描いた「REIGN OF SUPERMEN」のほうがずっと出来がいいんだが、今回のDVDでは前者に重きを置いているようなのでどのくらいの出来になるかちょっと不安。これの次はいよいよ「DC:the New Frontier」のアニメ化が控えているわけで、とりあえず「SUPERMAN DOOMSDAY」がポシャらないように期待するばかりです。

※10/16追記:観た。感想はこちら

「Absolute DC: The New Frontier」到着

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こないだアマゾンで衝動買いしたダーウィン・クック作のアメコミ「Absolute DC: The New Frontier」が届く。

もともと「DC: The New Frontier」は全6巻のミニ・シリーズというそれなりにページ数の多い作品で、ペーパーバック版は前後編に分かれて発売されてたんだけど、これはその「Absolute」版、つまり豪華本ということでデカさが半端じゃない。ページのサイズが従来のものより一回りくらい大きいうえ、巻末にスケッチ集などが加えられて400ページを超す中身がハードカバーに収められ、なんか鈍器として人を殺せそうなくらいのデカさになっている。片手で抱えて読んでると手が疲れてくるくらい。これで47ドルというのは安いのかな。

そして肝心の内容はとにかく傑作。50〜60年代のレトロな雰囲気を背景に、DCコミックスのほぼ全てのヒーローたちが集って正義のために戦うヒロイズムの表現が素晴らしい。連休中に(時間があれば)じっくり読みたいな。