「JUSTICE LEAGUE UNLIMITED」最終回 

スーパーヒーローもののアニメとしてはおそらく史上最高の作品「JUSTICE LEAGUE UNLIMITED」の最終回が放送された。シリーズの終了は正式には発表されていないものの、話の内容やスタッフの証言から判断する限り、これで終わりになることはまず間違いないだろう。人気があるシリーズだったのになんで終わるのかよく分からないけど、ブルース・ティムやポール・ディニ、ドゥエイン・マクダフィー(マイルストーンまたやってください)などの製作スタッフがいいかげん別の仕事をしたくなったのかもしれない。あるいは声優陣が豪華すぎて製作コストが高くついたとか。 リージョン・オブ・ドゥームを軸とした今シーズンの展開は、クエスチョンが重要な役を演じた昨シーズンのやつほど出来が良くはなかったんだけど、それでも観ていて楽しいエピソードばかりだった。「ティーン・タイタンズ」はあのアニメ絵が生理的に受け付けられず、俺の好きなタイタンズでありながらまるで観る気はしなかったけど、「JLU」はブルース・ティムがデザインしたキャラクターたちがいろいろ登場して見応えがあった。クエスチョンだけでなくビジランテやロケット・レッドといったマイナーなキャラクターが活躍したのも良かったなあ。グリーン・ランタンとホークガールの恋の結末が明かされなかったのが残念なところですが。

噂では同じスタッフによる「スーパーガール&リージョン・オブ・スーパーヒーローズ」の製作が企画されているということなので、とりあえず首を長くして待ってます。

And the adventure continues…

ABDUCTED BY THE DALEKS!!

ドクター・フーの宿敵で宇宙最強の種族であるダーレクが地球人のおねーちゃんたちを誘拐して、あんなことやこんなことをしてしまうC級ポルノ映画「ABDUCTED BY THE DALEKS」というものがハンガリーで作られたたしいぞ。しかも当然のことながらBBCから抗議が来て、訴訟にまで発展しかねないとか。そりゃそうだろう。 でもダーレクって、とっても性的に威圧的でないデザインだと思うんだけど、誰がこんなの観るんだろう。やっぱり「ドクター・フー」のコアなファンかな。

「アレステッド・ディベロップメント」暫定最終回


いま現在この世で一番面白いコメディ番組「ARRESTED DEVELOPMENT」がこんど日本でも放送されるそうだけど、アメリカではこないだ最終回(?)が2時間にわたって放送された。といっても別に2時間スペシャルとかじゃなく、単に残りのエピソードを立て続けに4本流しただけで、しかもトリノ五輪の開幕式の裏番組として(涙)。この番組がいかにフォックスに軽んじられてるかがよく分かりますね。 いちおうフォックスはまだ正式な打ち切りを発表してないけど、製作本数が大幅に減らされたことや、視聴率が決して高くないことを考えると、シーズン4がフォックスで放送されることはまずないだろう。不幸中の幸いとしては、これが最終シーズンになることを製作側が知り、どうにか話をまとめられる時間があったことで、特にこないだ放送された4話では最終回に向けて怒濤のように話が進行していった。もともと話の濃さと暴走っぷりが半端じゃない番組だったけど、もうこの4話では禁断の愛あり、出生の秘密の暴露あり、イラク旅行あり、意外な黒幕の登場あり(これすげえ笑った)と、もう凄いのなんのって。また番組の特徴である有名人のカメオ出演も、ジェフ・ガーリンやリチャード・ベルザー、そしてもちろんロン・ハワードなどと豪華。ジャッジ・ラインホルドを使って「ジャッジ・ジュディ」のパクリ番組を作る、なんてとってもベタなことを本当にやってしまうのも見事。他の凡庸なシットコムなら1シーズンでやりそうなことを4話でやってしまうものだから、全てのジョークを理解するのにかなり集中力が必要だったのも確かだけど。あまりにも凝りすぎた番組だから、視聴率を稼げなかったんだろうなあ。

打ち切りが正式に決まれば、ショウタイムがシーズン4を製作・放送するという噂もずいぶん出てるけど、どうなるんだろう。最高の番組とはいえ、ここまで立派に最終回をやってしまうと、もうあとは皆の思い出に残しときましょうよ、と少し思わずにはいられないのです。

「IT Crowd」鑑賞


イギリスはチャンネル4の新作コメディ番組「IT Crowd」を観る。脚本&監督が「ファーザー・テッド」のグラハム・リネハン、プロデューサーが「ザ・オフィス」のアッシュ・アタラで、おまけにあの「BRASS EYE」のクリス・モリスが出演しているときては、こりゃ観ないわけにはいかないって。 タイトルから分かるように、話の主人公はコンピューター・ナード(おたく)たち。ロイとモスの2人は典型的なナードで、オフィスビルの地下の薄汚い部屋に居座り、上層階の社員たちのコンピューターのサポートをしながらダラダラと毎日を過ごしていた。ところがある日、コンピューターのことなんて全く分からないジェンという女性が彼らの上司として加わることになって…というのが第1話のおもなストーリー。

コンピューターおたくが主人公の話なんて、とっても90年代的な感じがするんだけど、あまりコンピューターを中心に話が進むわけではなく、むしろオフィスの日常を舞台にしたスラップスティック・コメディになっている。でもコメディのスタイルとしては前衛的だった「ザ・オフィス」よりも、より古典的な「ファーザー・テッド」に近いものがあるかな。主人公たちが島流し(この場合は地下室)に遭っているところなんて「ファーザー・テッド」みたいだし、ロイ(ツッコミ)とモス(ボケ)の関係も、テッドとドゥーガルのそれに似ているかと。

ちなみに会社の社長を演じるのがクリス・モリス。威圧的ですぐ社員をクビにするものの、頭のネジがどこか緩んでいるキャラクターを絶妙に演じている。やっぱりこの人がいるだけで話がグンと面白くなるような気がする。また「BRASS EYE」やってくんないかなあ。

まだ始まったばかりなので脚本がこなれてない部分もあるし、役者の演技も少し大げさなような気がするけど、第2話のキレっぷり(日本人の通訳が最高!)から判断するに、結構期待の持てるシリーズになりそうだ。「ザ・オフィス」や「ファーザー・テッド」に匹敵する番組になれるかな?

あとロイたちのいる部屋には、ジミー・コリガン人形やジム・ウッドリングのポスター、「空飛ぶスパゲッティ怪獣」の絵なんかがいろいろ飾ってあって楽しい。でもナードってもっとメインストリームなコミックを読みそうな気がするけど、どうなんだろう。どうでもいいことですが。

スティーブン・コルベアー インタビュー

今週のオニオンに「COLBERT REPORT」のスティーブン・コルベアーのインタビューが載っている。いつもは番組で見れない、彼の素顔がそれなりに分かって面白い。彼の権力観とか、セットのデザインに対するこだわりとか、セカンド・シティでの経歴とか。子供の頃は「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の大ファンで、ロールプレイング・ゲームの経験が役者としての勉強になった、なんてコメントも興味深い。

ちなみに「ダンジョンズ&ドラゴンズ」といえば、映画「E.T.」の冒頭でアメフト選手のお兄さんが仲間たちとゲームに熱中してる姿を見て「あーアメリカでは体育会系の人も普通にD&Dやるんだー」と子供心に思った記憶がありますが、もはや現在ではD&Dやる体育会系なんて希有な存在なんだろうなあ。
どうでもいいことですが。