「BLACK DOSSIER」読書メモ その2

・「黒本」の紹介が続き、「TRUMP」なる子供向けコミック雑誌(BEANOみたいなやつ)が登場。表紙は「何がジェーンに起こったか?」の1ページマンガになっている。
・それから数ページは(ヴァージニア・ウルフの)オーランドーの絵物語が続く。古代エジプトに生まれたオーランドーは、性別を変えながら何千年ものあいだ世界各地を放浪し、歴史の生き証人となってさまざまな経験をしていく。彼は「リーグ」の設立にも深く関わっており、「黒本」の陰の主人公と言えるかもしれない。
・次は「Færie’s Fortunes Founded」という、シェイクスピアの幻の遺稿が紹介される。戯曲の形式をとりながら、オーランドーとプロスペローが妖精の血を引く女王グロリアナの命を受けて、「リーグ」を結成するまでが描かれている。シェイクスピアの文体を真似て、ムーアが悪ノリで書いてるのがよく分かる。
・それからファニー・ヒルの独白の形をとった絵物語が登場。ここだけ紙の材質が違うという凝りよう。性に奔放なファニーがいろいろエッチな目にあいながら、ガリバー率いる第2次「リーグ」と冒険をともにしていく。ここがいちばんアダルトな部分だな。
・ジョージ3世の風刺画が紹介されて、最初の小説部分は終了。
・ここから話はコミック部分に戻り、「黒本」を手にしたミナ・マーレイとクォーターメインが下宿を出て逃避行を続ける。
・一方、”M”は「黒本」を取り戻すため、ジェームズ・ボンド、エマ・ピール、ブルドッグ・ドラモンド(著作権の関係から名前が微妙に違っている)の3人を刺客として送り出す。「おしゃれ(マル秘)探偵」のエマ・ピールの登場からも分かるように、小説だけでなく映画やTVシリーズのキャラクターが登場するのが本書の特徴になっている。

ちなみにジェス・ネヴィンズによる注釈のページはこちら。前2作のときと同様に、いずれ本にまとめられて出版されるらしい。

「ホビットの冒険」映画化

日本じゃまだニュースになってないみたいだけど、「ホビットの冒険」の映画化にピーター・ジャクソンが関わることが決定したらしく、海外では大きく報じられている。スケジュールの関係で本人が監督できるのか、プロデューサーにとどまるのかは微妙なとこらしいが、まあ適材適所ということでいいんじゃないですか。

で、なぜか映画は二部作になるらしいんだな。あの小説ってそんなにボリュームあったっけ?まさか「ゆきて」の物語と「帰りし」の物語に分けられたりして。最近のハリウッドは複数作の映画ばっかだな。そういえば「ファウンデーション3部作」の映画化の話もあったっけ。

クローネンバーグのオペラ

クローネンバーグ先生が来年なんと「ザ・フライ」のオペラを演出するらしい

どんなものになるのか全力で考えてみたんだが、まるで想像がつかない。なぜ「ザ・フライ」?「スキャナーズ」とか「スパイダー」とかならまだ分かるような気もするが「転送装置に紛れ込んだハエ」なんてステージでどう表現するんだろう。

来年の夏頃パリとロスで公演予定。観たい。

HULU体験記

プロクシをいろいろ試してみても視聴できなかったんだけど、anchorfreeなるところのサービスを使ってみたら、少なくとも手元のシステム環境では番組を見ることができた。フラッシュ形式の映像で、デフォルトのスクリーンは小さいけどフルスクリーンにすれば問題なし。巻き戻し・早送りも安易にできる。随所にコマーシャルが入るのがムカつくが、全体的にはよく出来たサービスだと思う。視聴できる番組も「シンプソンズ」「ギャラクティカ」「30 ROCK」「30 DAYS」などなかなか優れたものが揃っている。

こういうストリーム形式のテレビサービスは、iTunesのようなダウンロード型とうまく差別化をして成長していくことができるんですかね。あるいは片方が淘汰されるのか、それとも両方がビジネスモデルとして成立せずに失敗するのか。日本でも違法ダウンロードへの罰則が厳しくなるようですが、それならちゃんと合法でダウンロードさせるサービスを早く確立させんといかんよな。

ちなみに上記のanchorfree、どういう会社のサービスなのかいまいち不明だけど、スパイウェアじゃない…よな?よく分からないサービスを介してパスワードとかを打ち込むのはちょっと怖い気もする。huluだけでなくフォックスのダウンロードサイトも視聴可能になったけど、BBCのiPlayerだと「国外からは視聴できません」と表示されるので、どうもアメリカだけのプロキシを吐き出すサービスらしい。

「THE DARK KNIGHT」トレーラー

公開されてた。このサイズだとやはりフラッシュの映像ってキツいものがあるな。まあHDのmovファイルがちゃんと落とせるようになってますが。個人的にはジョーカーよりも、アーロン・エックハート演じるツー・フェイスがどのように話に関わってくるのかに興味があるのです。あのキャラってきちんと使いこなせば非常に面白くなり得るので。「バットマン・フォーエバー」のやつはダメダメだったなあ。