「AVクラブ」で知ったネタですが、イングマール・ベルイマン風の「ザ・フラッシュ」だそうな。くだらんと思いつつも笑ってしまった。
作者はパトリック・ウィレムスとかいう映像作家みたい。でも残り1分の自己宣伝はいらんだろ。
なお「ザ・フラッシュ」は秋に始まるThe CWのシリーズのやつも結構面白いですよ。
「AVクラブ」で知ったネタですが、イングマール・ベルイマン風の「ザ・フラッシュ」だそうな。くだらんと思いつつも笑ってしまった。
作者はパトリック・ウィレムスとかいう映像作家みたい。でも残り1分の自己宣伝はいらんだろ。
なお「ザ・フラッシュ」は秋に始まるThe CWのシリーズのやつも結構面白いですよ。

「LOST」で株を上げて「プロメテウス」で下げた感のあるデイモン・リンデロフによる、HBOの新作シリーズ。例によって第1話が公式に公開されてるのでIPアドレスを(以下略)。
10月14日、世界中から人々が突然消え去るという事件が起きる。年齢や性別、人種に関係なく突如として彼らはいなくなり、その総数は世界人口の2%にものぼった。それから3年後、残された人々は喪失感を抱えながらも通常の生活に戻っていたが、その一方では無言を貫くことを信条とする白装束のカルト集団が信者を増やしており、さらには人々の苦しみを取り除くことができるという謎の人物をリーダーとした別のグループが活動を始めており、そのリーダーはこう呟くのだった:「恵まれた時期は終わった」と…というようなプロット。
「リトル・チルドレン」とかの原作者であるトム・ペロッタの小説を原作にしたもので、ペロッタも脚本に関わっているほか、第1話の監督はピーター・バーグが務めていた。なんかよく分からん謎があって、登場人物がたくさんいて、彼らの過去と謎が徐々に語られていくさまは「LOST」的なのですかね?ただしHBOの番組ということもあってちょっと表現にクセがあり、音楽の使い方なんかはアートシネマっぽいところもあったな。人々が消え去るさまはキリスト教の「携挙(rapture)」をベースにしたものだろうが、第1話を観た限りではスピリチュアルな内容ではなく、また失踪の原因を探るようなSFものでもなく、残された人々たちの葛藤を描いた話になっていた。
主人公となるのはアイオワ(かな?)の町の警察署長を務めるケヴィン・ガーヴィーで、彼の家族は誰も失踪こそしなかったものの見事に崩壊しており、妻はカルト集団に入信し、息子は別のグループのリーダーの手下となり、唯一残った娘はグレているという状況。そんな彼を通じて、日常にじわじわと忍び寄ってくる狂気が描かれていく。
ガーヴィーを演じるのはジャスティン・セロー。「マルホランド・ドライブ」の彼か。あとはリヴ・タイラーとかクリストファー・エクレストンとか、意外とビッグネームが出演しているのだけど第1話ではほとんど出演しておらず、今後どう話が発展していくのか全くわからんなあ。しかし本国のレビューは概ね好調なようなので、とりあえず今後の展開もチェックしていくようにします。
舞台となるのはアイスランドの小さな漁村フーサビク。ここには世界で唯一の「ペニスの博物館」があり、元教師のシギ・フヤターソン(Hjartarson)が40年近くに渡って蒐集した、ありとあらゆる哺乳類のペニスの標本が、ハムスターからマッコウクジラまでびっしりと飾られていた(つうかみんな骨があるのね)。しかしそんなシギのコレクションにも、1つだけ欠けている標本があった。そう、ホモ・サピエンスこと人間の生殖器(以下、チンコと呼ぶ)である。自分が死ぬ前にどうにかコレクションを完成させたいと願うシギは標本のドナーの募集をかけ、同じくアイスランド人のパール・アラソンより、自分が死んだら標本を献上するとの約束をもらう。しかしそれに対抗して名乗り出たのがアメリカ人のトム・ミッチェルで、「エルモ」と名付けられたチンコ(oh…)を持つ彼は、「世界初の標本となるのはアメリカ人だ!」という考えを持ち、「エルモ」の頭に星条旗のイレズミを施し(oh…)、さらには彼が死ぬ前にエルモを切り取って(!)献上することをシギに提案する。ミッチェルの強引な態度には気乗りしないシギだったが、それでもコレクションを完成させたい意欲は強かった。果たしてコレクションは揃うのか?そして誰のものが献上されるのか?…という内容。
いちおうチンコのタブーの歴史などについても言及され、「遺体に腎臓が1つ欠けてたって誰も気にしないのに、チンコが欠けてたら笑い者にされてしまう」などと語られたりもするものの、あとは献上に関するシュールな展開がひたすら続いていく。カリフォルニアで牧場を営むミッチェルは、エルモ(いちおう「セサミ・ストリート」が出てくる前に妻によって名付けられたらしい)について瞬き1つせずに淡々と語るサイコな人で、エルモの飾られかたについても綿密なプラン(「鏡をつけて下部も見られるようにしよう」)を立てていて、しまいには「エルモを主人公にしたコミックを作ろう!」と考えてケープをまとったエルモが正義のために戦うコミックを企画したりしてるのだが、誰が読むんだよそんなの!エルモのエンバーミングにも興味を持ってイタリアの医師にも相談したりするのだが、女医さんが「これは国際的なオペレーションであり、標本が縮む前に処理をして迅速にアイスランドに届けなければなりません」などと真面目に語るのが非常にシュールであった。
一方のパール・アラソンは若い頃にアイスランドの僻地を冒険した有名人で、300人もの女性と関係した性豪であり、96歳になっても昔の女性の写真を眺めながらニタニタ笑ってるようなスケベ爺さん。しかしシギが「標本は最低でも5インチ(約13センチ)あること!」という方針を持っているため、加齢によってどんどん縮んでいく彼のチンコが、果たして5インチあるのか?という謎が話にスリル(?)を与えている。もうちょっと若い時にサイズを測るため石膏型をとろうとするものの、担当者が素人だったため見事に失敗する映像などは抱腹絶倒ものですよ。シンシア・プラスターキャスター(知ってる?)に頼めば良かったのに。
出てくる人たちは男女を含めてチンコについて真剣に語っており、それが題材とのギャップがすごくて笑いを禁じ得ないわけだが、シギ自身が病気によって体調を崩したため、どうにか生きているうちにコレクションを完成させたいと願う姿が、意外にも後半になって話にペーソスを与えている。なおミッチェルも「自分は性欲と決別したいんだ」と真面目に語るシーンがあるものの、誰もあなたの言うことは信じてませんから!エルモのコスプレ写真なんか送るなよ!
題材が題材だし、モロに見えているシーンもあるので日本ではまず公開されないだろうが、観ていて非常に楽しめるドキュメンタリーであった。みんなも5インチ以上あったら標本にして飾ってもらおうぜ!

FXネットワークの新作シリーズ。
バサム・アルファイードは中東の国家アブディンの独裁者の次男であったが、テロなどによって乱れた母国に嫌気がさして政治の後継ぎを兄のジャマールに任せ、自分はロサンゼルスに移住して20年が経とうとしていた。医者として働きアメリカ人の妻子も持ったバサムだったが、甥の結婚式が開かれるということでアブディンに戻ってくるよう父に命じられる。家族に説得されて渋々と母国に戻ったバサムだったが、テロリストだと疑われた人物を兄が拷問するのを目にして、早々に国を去ることを決意する。しかし結婚式において父が心臓発作を起こして死亡し、さらには兄が交通事故によって重傷を負ったことから、彼はアブディンに留まることを余儀なくされてしまう…といような内容。
クリエーターのギデオン・ラフはイスラエル人で、オリジナルの「ホームランド」を作った人なのか。これも「ホームランド」のような政治サスペンスの要素もあるが、むしろ愛憎うずまく家族ドラマになるのかな?短命に終ったNBCの「KINGS」にちょっと似ているかも。
アブディンは当然ながら架空の国家で、イスラム文化を侮辱しないように気をつかったという記事も見かけたが、傲慢な男たちが女性を陵辱するシーンが何回も出てきて、それってイスラム女性の描きかたが紋切り型すぎるのではないか。なおイスラム国家を舞台にした番組といえば、ABCファミリーで企画されていた、サウジアラビアで軟禁される少女を主人公にした番組「Alice In Arabia」がリベラル側から差別的だと抗議を受けてこないだ製作中止になってまして、それに対して番組はもっとイスラム寄りの内容になるはずだったとライターが反論してたりして(実際に話のあらすじは面白そうだった)、まあここらへんの匙加減は難しいよね。
主役のバサムを演じるのはイギリス人のアダム・レイナー。アブディン国民の役の多くをアラブ系でなくイスラエルの役者が演じているようだけど、これってギデオン・ラフの事情とかがあるのかな。知ってる顔としてはボーグ・クイーンことアリス・クリーグが出ています。
主人公が国の運営を任されるようになる展開は個人的に興味があるんだけど、本国の評判は話の展開が遅くて退屈だとか、アダム・レイナーの演技が硬いとかいろいろ叩かれているようなので、おそらく長続きはしない番組でしょう。

いやー素晴らしい出来ではないですか。公開中なので感想をざっくりと:
・今までのウェス・アンダーソン作品のシュールな展開がまったりと続く内容とは違って、歴史および(ファシズムが近づくことの)ペーソスが加わっており、話に深みを与えている。これって結構大きな発展であろう。
・他にもアンダーソン作品の特徴であったブリティッシュ・ロックを一切排除したり、画面のアスペクト比を変えたりと細かい試行が施されていて、実にアンダーソン的でありつつも新たなスタイルを確立している感じ。
・アンダーソン作品ではお馴染みの役者たちもたくさん出ていて、あまりにもたくさん出ているためビル・マーレイとかオーウェン・ウィルソンなんて連続出演記録をつくるためだけのカメオ出演のようになってしまっていたな。
・一方でアンダーソン作品初出演で主役を務めるレイフ・ファインズが本当に見事で、この人はコメディもきちんと演じることができるのだと実感させられた。
・そしてハーヴェイ・カイテルが久しぶりに裸になっていて、ああやはりこの男は脱ぐのが好きなのだとひと安心。
・興行的には世界中でヒットしてるらしいですが、これで初めてアンダーソン作品を観る人はどんな印象を抱くのだろう?知人に観るべきか尋ねられて、なんとも答えられなかったのであります。「おしゃれな映画」だけで済ますわけにもいかない作品だよね。