「FAMILY TOOLS」鑑賞


ABCの新作シットコム。イギリスの「WHITE MAN VAN」なるコメディのリメークらしい。

トニーはリフォーム業務を営んでいたが心臓発作を起こしてダウンしてしまい、仕方なくボンクラ息子のジャックを呼び戻して家業を継がせることにする。何をやってもダメな人生を送っていたジャックは、これで親の信頼が得られると思い喜々として仕事に就くものの、物事はなかなか上手くいかず…というプロット。

ボンクラ息子が周囲に迷惑をかけまくる愉快なコメディかな、と思いきや口うるさい叔母とそのクソガキ、携帯で話してばっかりで仕事しない同僚、一家をバカにする隣人、さらには病院から復帰して仕事にケチをつける父親など、次から次へと不快な人物たちが登場する展開に驚く。ボンクラ息子がとつぜん一番まともな人間に見えてしまうのですもの。とはいえ主人公にボンクラゆえの魅力があるわけでもなく、視聴者が共感できるキャラクターが1人もいないというのは問題だろう。

親父のトニーを演じるのがJ.K.シモンズで、有名どころでは一家の隣人をアダム・アーキンが演じてるのだが、なんか才能の無駄遣いだよなあ。アーキンなんてテレビの監督業で引っ張りだこの人のはずなのに。あとホームセンターの店員役のダニエル・ニコレットという女優は結構キレイだな。

こんな時期に始まり、しかも13話製作の予定が10話に削られたそうなので、たぶんABCもあまり期待してないんじゃないかと。よっておそらく長続きはしないでしょう。J.K.シモンズは早く「The Legend of Korra」シーズン2に取りかかるように!

「アイアンマン3」鑑賞


3Dなんかで観てやんないですよーだ。
ネタバレにならない程度に感想をざっくり:

・パラマウントのロゴはいつまで出すんだ。
・いちばん不思議なのはクリスマスの時期を舞台にしていることで、「夏の大作だけど、冬の話でもいいよね?」と言って企画が通るものなんだろうか。
・皆が中国におべっか使ってるご時世に、中国人の悪役を起用するとは大胆な…と思ってたらマンダリンは中国人ではないのか。ならばなぜマンダリンという名前なんだろう。
・ガジェットに重きを置きがちだった「2」に対し、あくまでも生身のトニー・スタークに焦点をあてることで、話を新鮮にすることに成功しているかと。
・ただ敵のアジトに侵入するくだりなどは、90年代のコップムービー的というか、シェーン・ブラックは脚本使い回してない?とも思いました。
・最初から最後までマーク42のアーマーが大活躍なのですが、やっぱりデザインが好きになれんのだよな…。シルバー・センチュリオン型とかではいけなかったんだろうか。

いちおうマーヴェル映画の、アベンジャーズ後を描いた「フェーズ2」の第1弾となる作品だが、後に続くような伏線が張られていることもなく、前作に比べてもスッキリと楽しめる良作。「アイアンマン」シリーズに出るのはこれが最後だとダウニーJr.自身は仄めかしてるらしいが、「アベンジャーズ2」には何かしらの形で出演するだろうし、エンドクレジットに「TONY STARK WILL RETURN」とデカデカと書かれてたので、数年後には必然的にイケメンが主演するリブートが待ち受けているのでしょう。

「MARON」鑑賞


俺も「AV Club」でその存在を初めて知ったのですが、アメリカにマーク・マロンというコメディアンがおりまして、「あの頃ペニー・レインと」なんかにもちょっと出てたりするのですが、自宅のガレージを改造したスタジオに著名なコメディアンを招き、そのコメディアンの失敗経験とかトラウマを真摯に語り合うポッドキャスト「WTF with Marc Maron」がカルト的な人気を博している人なんですね。「ポッドキャストから有名になった人」には必ず挙げられる人ではないかと。

そんな彼の人気がテレビにも飛び火して作られたのが、このIFCの新シリーズで、マロンが演じるのはフィクション化された自分自身。これは「となりのサインフェルド」とか、最近ではルイスCKの「Louie」など、コメディアンが主役のシットコムではよく使われる手法ですな。よって劇中のマロンもポッドキャストをやっていて、第1話にはデニス・リアリーが出演していた。今後はケン・チョンとかジェフ・ガーリンとかジーナ・ガーションなどが出てくるらしい。

そしてマロン本人は典型的なダメ男として描かれていて、離婚歴2回の独身で、口うるさい母親にあれこれ命じられ、家の下にいる動物の死骸も片付けられず、父親からはまっとうな教育を受けられなかったのがトラウマで、中年になって初めて行ったホームセンターで「世の中にはこんなに道具があるんだ!」と感心している始末。前妻の父親が末期ガンで死にかけているなどコメディにしてはヘビーな要素もあるんだが、ダメ男にはデフォルトで同調してしまう俺としてはそれなりに楽しめましたよ。ダウナー系のコメディとしてはそんなに悪い番組ではなかったような。

この番組が成功したら、今後もポッドキャストからテレビに人材が流れてくるトレンドができるんですかね?

「DEFIANCE」鑑賞


名前をSci-fiから変更した後にWWEやリアリティ番組にウツツを抜かしていたSyfyチャンネルだが(今もそうだけど)、最近はまたSFドラマを積極的に作るようになったようで嬉しいのであります。これもその1つで、撮影は当然ながらカナダ。

舞台となるのは近未来の地球。30年くらい前にヴォータンと呼ばれる、7つの種族からなる異星人の集団が地球に移住するためにやってきたのだが、彼らは人間が地球にいたことを知らず、平和的な移住を国連と交渉していた。しかし何らかの理由によりヴォータンと地球は交戦状態になり、ヴォータンのテラフォーミング装置により地球の自然環境は一変してしまう。やがて戦争が消耗戦になったことからヴォータンと人間のあいだには休戦協定が結ばれ、荒廃した地球において8つの種族がぎこちなく共存することになる。

主人公のジョシュア・ノーランはヴォータンとの戦闘で活躍した元兵士だったが、養子にしたヴォータンの1種族の娘とともに技術品を漁る放浪生活をしていた。そんな彼らはふとしたことから元セントルイスで現在はディファイアンスと呼ばれる町にたどり着く。そこは若き女市長のもとで文化の再建を目指す町であったが、決して治安は良いとは言えず、前の保安官が死んでしまったことからジョシュアは請われて新しい保安官として働くことになる。しかしその裏ではいくつもの陰謀が渦巻いていて…というプロット。

第1話では世界設定などはあまり説明されてなくて、上記の情報はウィキペディアから転用。どうも同名のMMORPGとタイアップした番組であるらしく、異星人の種族がやけに多いのはその関係があるみたい。それはそれで面白い試みだと思うんだけど、どちらかの人気が不調だった場合はもう片方はどうなるのかな。

話の展開は比較的ベタで、ディファイアンスで反目している2家族の子供たちが陰で愛し合っているとか、1度は町を見捨てた人がクライマックスの戦いのときに戻ってくるとか、まあ以前に観たことあるような展開が続きます。部外者が町の保安官に任命されるというのも、同チャンネルの「ユーリカ」でやってたしね。でも話のテンポが良いので思ったよりも楽しめる内容になっていた。「ギャラクティカ」ほどではないにしろ「スターゲイト」くらいの出来といった感じ。CGなども決して金はかかってないものの「テラノバ」なんぞよりも面白いかと。

主人公のジョシュアを演じるのは「アグリー・ベティ」などに出ていたグラント・ボウラー。あとは「デクスター」のジュリー・ベンツなども出ています。ジョシュアの娘を「ミラーマスク」のステファニー・レオニダスが演じているのだが、あの可愛い顔を異星人メークで台無しにしてしまってるのが本当に勿体ない。今でも遅くないから、実は彼女は地球人だった、という設定にしてくれよ!

「iSteve」鑑賞


コメディ動画サイト「Funny Or Die」による長尺のパロディ作品。ここで無料で視聴できるよ。

名前で分かるようにアップルのスティーブ・ジョブズの生涯をパロディにしたもので、19歳のときに啓蒙を求めてアジアに旅したところから始まり、スティーブ・ウォズニアックやビル・ゲイツとの出会い、マッキントッシュの誕生、アップルからの追放そして復帰、ピクサーの創立、iPodの発売などといった出来事が駆け足で語られていく。

とはいえパロディ作品なので歴史的考証などはゼロに近くて、ゲイツとはメリンダ・ゲイツをめぐって三角関係になっていたとか、ジョン・スカリーはコモドール社が送った刺客だったとか、iPodのアイデアはスマッシング・パンプキンズのビリー・コーガンとLSDをキメてたときに思いついたとか、かなりウソだらけの展開が続くので本気にしてはいけないよ。スカリーなんてジョブズが復帰したあとにコモドールのボスと一緒に服毒自殺したりしてるんだが、訴えられたりしないのかこれ。

ただしハチャメチャな話が続くので面白いのかというと必ずしもそうではなくて、なんか全体的に間延びしているというか、ショボいジョークが続いていくような感じ。脚本が3日で書かれて撮影が5日で済んだそうだが、粗削りというか、こなれた作りになっていないんだよね。「Funny Or Die」は偽の映画のトレーラーを作らせると殺人的に面白いのだが(これとか)、実際の長尺映画を作れるほどのスキルはなかったということかな。

ジョブズを演じるのはオタクの星ジャスティン・ロング。アップルの「Get a Mac」のコマーシャルでマッキントッシュ役を演じていた彼です。劇中ではCMの撮影シーンで別の役者がロングを演じていて、ジャスティン・ロング演じるジョブズがロングを怒鳴る、なんてシーンもあるぞ。あとはスティーブ・ウォズニアックをホルヘ・ガルシアが演じてます。豪華俳優が無駄に出演していることが多い「Funny Or Die」の作品にしては有名どころがあまり出ていないかな。

今後はアシュトン・カッチャー主演のものとアーロン・ソーキン脚本のものというようにジョブズの伝記映画が2つ出てくる予定であり、それらに対抗して「最初のジョブズ映画」と自慢しているこの作品ですが、観たい人は時間があるときにダラダラ観ることをお勧めします。それでもアシュトン・カッチャーのやつよりかは面白いんじゃないか、という気もしますが。