「HOT TUB TIME MACHINE」鑑賞

その題名およびストーリーのアホらしさがアメリカでは公開前から話題になり、エド・ヘルムズ同様に「デイリーショー」出身であるロブ・コードリーが出てることから、第二の「ハングオーバー」になるか?と期待されてたんだけど、いざ公開されたらすぐに失速してしまった感のあるコメディ。でもあまり期待せずに観たら結構面白かったよ。

LAに住むアダムはさえない中年男性で、ガールフレンドに振られてばかりのロクでもない人生を送っていた。彼の幼なじみであるルーとニックも同様に不遇な暮らしをしており、気分転換をしようと考えた彼らはアダムの甥のジェイコブを連れて、かつて彼らが80年代に乱痴気騒ぎをしたスキー・リゾートへとやってくる。しかし昔は栄えていたそのリゾートはすっかりさびれており、さらに彼らは暗い気分になってしまう。とりあえず部屋の外にあるホットタブは使えるということで、そこに入って酒を飲み明かす4人。しかしそこで原因不明の事故が起き、彼らは1986年の過去にタイム・スリップしてしまう!ここで過去を改変して未来に影響を与えてはいけないと考え、過去のとおりに1日を過ごそうとする彼らだったが、物事は予想もつかない展開を迎え…というのが大まかなプロット。

笑いのネタは90%くらいが「80年代ってカッコ悪かったよね〜」というスタンスに基づいたものなので、まあ30代以上の人じゃないと観てもウケないんじゃないのかね。その他は下ネタばかりだし、脚本を練ればあと2割くらいは面白くなったんじゃないの、という気がしなくもない。でもなんか全体的に微笑ましい雰囲気があって嫌いにはなれないんだよな。どうにか人生をやり直そうとする中年男たちの姿が俺の心の琴線に触れただけなのかもしれませんが。

いちおう主役はジョン・キューザックなんだけどあまり目立ったことはしてなくて、ロブ・コードリーが完全に主役を食ったバカっぷりを見せてくれるぞ。俺は「デイリーショー」の頃から彼のファンなのであります。さらには脇役でクリスピン・グローヴァーが出ていて、相変わらずの怪演を披露している。2000年代に××だった彼が、80年代でいつそうなるのか?というギャグがね、ちょっとブラックだけど非常に面白いのですよ。しかし同じく脇役で出演しているチェビー・チェイスはあまり面白くなかったかな。

ラストも呆れるくらいに能天気だし、くっだらねーと思いつつも笑える映画であった。劇場で観るほどのものでは無いかもしれないけど、家で友達と一緒に観るのには適した作品かと。

「THE GATES」鑑賞

マイクロソフトの元会長の家族を追ったリアリティー番組…では当然なく、ゲーテッドコミュニティを舞台にしたABCの新作ドラマ。

その名もずばり「ザ・ゲイツ」というゲーテッドコミュニティに、新しい警察署長の一家がやってきたところから話は始まる。ザ・ゲイツは裕福な住人の家が建ち並び、治安も良くて平和そうな場所であったが、実は住人たちの一部はヴァンパイアや狼男、魔女といった特別な能力を持った存在だったのだ。警察署長のニックは当然そんなことを知らずにザ・ゲイツにやってきたのだが、前任の署長が変死体となって発見されたことから物事は奇妙な展開を迎えることになる…というのが大まかなプロット。

最近はどのドラマにも吸血鬼が登場している気がして仕方ないのですが、これもまあ「トワイライト」を意識したヴァンパイア/スーパーナチュラルもの。ザ・ゲイツに住む夫婦たちとその子供たちが話の中心になるわけだが、親たちの話はヴァンパイア版「デスパレートな妻たち」で、子供たちの話はそのまんま「トワイライト」になっているという、あまりオリジナリティが感じられない内容になっている。同じく警察署長が主人公の「ユーリカ」みたいなドタバタ劇にしたほうが面白かったかも知れんね。

まだ始まったばかりだし、なぜザ・ゲイツにこうした存在が集まることになったのかなどの説明がないのは仕方ないが、そもそもヴァンパイアと狼男たちがお互いの存在について知ってるのかどうかも分からないというのはさすがに説明不足かと。なんか話がまとまってないんだよな。

あとはとりあえず住人のなかにゾンビがでてくることを願うのみです。

「ドクター・フー」シリーズ5 終了

キャストが一新されただけでなく、作品の統率者がラッセル・T・デイビスからスティーブン・モファットに変更されたこともあって、全体的に荒削りというか、行き先を模索してるような印象のあったシリーズであった。でも最後の2エピソードは大変素晴らしい出来だったので、このクオリティが続くようなら将来は明るいだろう。

今シリーズでいちばん良かったのは何といってもマット・スミス演じる11代目ドクターで、その不思議さと奇妙さが混じった雰囲気が大変素晴らしく、デビッド・テナントの10代目のイメージを良い意味で完全に払拭することに成功している。彼のコンパオンとなるエイミーはちょっと表情が乏しいような気がするもののいい感じだし、その婚約者であるローリーが脇役からどんどん重要な役になっていくところも良かった。

引っかかるところがあるとすれば、アレックス・キングストン演じるリバー・ソングか。全13話中4話に出てきて、それでも彼女が何者なのか分からないというのはどうかと。でも次のシリーズで他の謎とともに彼女の正体が明らかになるはずなので、あっと驚くような展開が待ち受けてることを望みます。

俺にとってのベストであるシリーズ3の出来には達していないものの、非常に楽しめるシリーズであった。個人的なお薦めは「The Eleventh Hour」「Victory of the Daleks」「The Lodger」および最後の2話あたりかな。シリーズ6はニール・ゲイマンによるエピソードもあるらしいし、今から期待しときましょう。

「PIONEER ONE」鑑賞

製作費はすべて募金によって賄われ、クリエイティブ・コモンズのもと無料で公開された、インディペンデント系のTVシリーズの第1話。

地球に向かって落ちてくる人工物がある日発見され、それはアメリカの国土に放射線をまき散らしながらカナダのカルガリーに墜落する。調査に向かったアメリカのエージェントたちが発見したのは、旧ソ連の宇宙服を着た謎の人物だった。彼の手記などを調査した結果、彼は火星に建造されたというソ連のコロニーからやってきた人物らしいことが判明するのだが…というような内容。ウォーレン・エリスのSFコミックに話は似てなくもない。

全体的にいい線はいってるんだけど、惜しいなあという出来。風呂敷を広げすぎたというか、国を揺るがす大事件を扱ってるはずなのに、登場人物も少ないしロケーションも限られているなど、製作費の無さがあちこちに感じられる内容になっている。役者の演技も大根だし音声も聞き取りにくいし。もうちょっと工夫したアプローチがあっても良かったんじゃないかと思うけどね。例えばニール・ブロムカンプの短編なんかは短くても彼の才能を感じさせる出来になっていたけど、この作品は物語をカバーするのに全力を使い果たしちゃいました、というような感じがするのが非常に惜しい。

公式サイトではまた募金が集まったら残りのエピソードを作るって書いてあるんだけど、どうすっかな、数ドルくらいは募金してあげようかな。

「RED」トレーラー


ヘレン・ミレンやモーガン・フリーマン、ブルース・ウィリスにジョン・マルコヴィッチという爺さん婆さんが銃をぶっ放す「RED」(Retired, Extremely Dangerous)という映画のトレーラーが上がっていた。これって原作はウォーレン・エリスのコミックなのか。全然知らなかったよ。

最近は「ジョナ・ヘックス」とか「キックアス」などといったコミックが原作の映画が不調なので、この「RED」についても一抹の不安を抱かずにはいられないのですが(しかも「ヘックス」同様にマルコヴィッチが出てるし)、仏頂面でマシンガンを連射するヘレン・ミレンは絵になるなあ。