「100 BULLETS: DIRTY」読了


本国ではそろそろ最終話が出る傑作クライム・コミック「100 Bullets」のペーパーバック第12巻。

シリーズの84話から88話を収録したもので、最終話の第100話に向けたクライマックスを前にした、今までのストーリーラインからの橋渡しをするようなエピソードが並べられている。具体的には過去に出て来た登場人物がさまざまな形で「清算」されていく様子を扱った内容の話が多く、1人だけ重要なキャラが初登場するほかは大きな展開もなく、今までの単行本に比べると地味な印象があるのは否めない。

このようにブライアン・アザレロのストーリーが地味な一方でエデュアルド・リッソによるアートワークは相変わらず素晴らしく、金持ちの豪邸から場末のモーテル、コロラドの雪山からニュージャージーの裏通りまで、あらゆる場所の雰囲気を的確にとらえ、多くの登場人物の性格を深く描き出すことに成功している。ただ眺めているだけでも楽しめるくらいの本。

あとは残りの12話で、いろいろあったストーリーをどこまできちんと完結させられるかに期待。

「空の大怪獣Q」鑑賞

前から観たかったのよこれ。ニューヨークはマンハッタンの上空に、翼ある蛇ケツアルコアトル(ただし外見はヘビというよりもトカゲ)が現れて人を襲うという作品だけど、「空の大怪獣ラドン」みたいなガチな怪獣映画にはなってなくて、怪獣がその全貌を表すのは最後のクライマックスのときくらい。むしろクライスラー・ビルディングの中に怪獣の巣を発見したさえないゴロツキと、彼から情報を聞き出そうとする刑事たちの姿に焦点をあてた、異色の刑事ドラマになっている。

デビッド・キャラダインをはじめリチャード・ラウンドトゥリーやマイケル・モリアーティといった濃い役者が揃ってるものの、怪獣の姿を小出しにしたことで話の盛り上がりに欠けていて、全体的に間延びした感があるのは否めない。テレ東の昼間にやるのがふさわしい映画といった感じかな。でも最後のビルのてっぺんでの銃撃戦とかは見応えあるけどね。でもあれ下の人たちに銃弾が降り注いで危険だろうに。あと主人公のゴロツキが徹底して軽薄な性格で、共感できない奴になっているのもマイナスだな。

しかし当時の(映画の)警察って逮捕したゴロツキをずいぶん手荒にあつかったり、卵から孵った怪獣のヒナを問答無用で撃ち殺したり、結構乱暴なことやっても許されたんですね。観てて「LIFE ON MARS」を思い出してしまった。

「FABLES」TVシリーズ化?

 

DCコミックスの大人向けレーベルであるヴァーティゴの人気作品「FABLES」が米ABCでTVシリーズのパイロット版が作られるんだとか。これは予想してなかったな。

この「FABLES」というのは、おとぎの国を追い出された白雪姫や赤ずきんやシンデレラといったキャラクターたちが、人間界に住みながら彼らを追い出した敵との脅威と戦っていくというようなストーリーのコミック。ヴァーティゴの作品だから派手な戦闘シーンみたいなものはなくて、ファンタジーに重点を置いた内容になっている。前にちょっと読んでみたけど、日本人には馴染みのない童話のキャラクターが多く出てくるんであまり面白いとは思わなかったかな。でもスーパーヒーローものだけでなく、このようなヴァーティゴの作品が映像化されるのは歓迎すべきことかと。こないだの「プリーチャー」だけでなく「Y: THE LAST MAN」とかの映画化の話も少しは進展するのかな。

「レポマン」の続編

アレックス・コックスの傑作カルト映画「レポマン」(1984)の続編、その名も「REPO CHICK」の製作が始まるそうな。コックスって最近はロジャー・コーマンとつるんでたかと思いきや、こんな企画も進めてたのね。しかも製作がデビッド・リンチときては期待せずにはいられない。

ストーリーはクレジット・クランチやサブプライム・ローン問題が深刻化したアメリカにおいて、車だけでなく家や飛行機、さらには子供までをも対象にするレポ(未払い物件回収)業者を扱った、タイムリーな内容になるそうな。前作のSFチックな要素は無くなるのかな。個人的にはハリー・ディーン・スタントンさえ再登場してくれればそれで結構です。

エレクトリック・ミートランド

近所の図書館でジミヘンの「エレクトリック・レディランド」のCDを借りて来たんだけど、iTunesでは例によってこんな変なアートワークが表示されてしまった。誰だよゴーマー・ヘンドリックスって。

こないだのレナード・コーエンといい、なんか間違いだらけだよな。もっとも今回のは誰かが狙ってやったのかも?