「デューン」再映画化か

フランク・ハーバートの人気SF小説「デューン」がまた映画化されるそうな。本当にハリウッドってネタが尽きてるんだね。

こないだTVシリーズ版をちょっと観る機会があって、どうも全体的に安っぽい感じがして失望したんだが、それに比べるとデビッド・リンチの劇場版はやはり見事だったと思うことしきり。リンチ自身が嫌っていることもあってファンのあいだでの評価は決して高くないものの、あの奇抜なデザインとか演出は20年以上たった今でも十分に新鮮に感じられる。TOTOは好きじゃないが、彼らによるサントラは結構いいし。リンチ作品としては「ワイルド・アット・ハート」とか「劇場版ツイン・ピークス」とかよりも好きなんだけどね。リンチがあれだけの予算で映画を作れる機会なんてもうありませんぜ。

「スーパーマン」は誰のもの?


実はこないだアメコミ業界では衝撃的な出来事があって、それが大きな反響を呼んでいるわけだが、著作権法などの難しい法律に関わる事柄なのでいろんな記事を読んでみてもいまいち全体像が見えてこなかったりもする。とりあえず俺が理解してる点を挙げると:

1、今からちょうど70年前、ジェリー・シーゲルとジョー・シュスターという2人の少年が、彼らの創作した「スーパーマン」というコミックのキャラクターの権利をDCコミックスに130ドルで売り渡した。

2、「スーパーマン」は大ヒット作品となり、今日にいたるまでDCコミックスと親会社のワーナー・ブラザーズに膨大な富をもたらした。その一方でシーゲルとシュスターはその富の分け前をもらうことができず、70年代になってやっと功績が認められてDCから年金をもらえるようになった。

3、それでも彼らが受けた扱いは不当なものであるとして、シーゲルの遺族がスーパーマンの著作権を求めて訴訟をおこしたところ、少なくとも著作権の一部はシーゲルに属する、という判決がこないだ下された。

これの何が衝撃的かというと、アメコミのキャラクターの著作権というのは誰が創作しようとも、ライターやアーティストといった創作者ではなく出版社に属するのが一般的であり、特に30年代から60年代あたりのアメコミ作家たちは自分たちが創作したキャラクターを出版社に奪われ、搾取されていたと言っても過言ではない。それが今回、少なくとも著作権の一部は創作者にあるんですよ、という判決が出たのが画期的だというわけ。

逆にDCコミックスやワーナーは著作権の一部を失うわけだから上告するかもしれないわけで、たぶん著作権をめぐるドロドロした争いは今後も続くんだろう。数年後にはシュスターの遺族も訴訟を起こす権利が持てるらしいし、これとは別に「スーパーボーイ」の著作権をめぐる争いも起きているようだ。

個人的には今回の件については2つの意見があって、1つはまず作家たちの功績が認められたことは非常に喜ばしいことであり、今後も例えばジャック・カービーやガードナー・フォックスといった偉人たちの功績が認められるようになればいいかなと。あとボブ・ケインが不当にも独り占めしていた「バットマンの創作者」という肩書きがビル・フィンガーやジェリー・ロビンソンとかにも与えられることにならないかな。

ただしその反面で思うのは、この判決によってDCやワーナーがスーパーマンの使用に消極的になって、コミックや映画の製作を行わなくなり、結局のところ我々消費者が損をするのではないかという事。実際に「スーパーボーイ」は訴訟の影響でDCユニバースから消えてしまったからね。「スーパーマン・リターンズ」の続編も製作中止になったら嫌だな。

あとこれと関連して思い出したのが、日本でも話題になっている著作権の保護期間。NYタイムズの記事によるとスーパーマンの著作権は少なくとも2033年まで保護されるみたいだけど、そんなに長い保護期間って本当に必要なのか?作家が自分の創作物に対して印税を受け取る、という仕組みには何の異論もないけど、なぜ作家の孫や曾孫までがその恩恵を受けなくてはならないのかは理解できないのです。

「スキャナー・ダークリー」鑑賞


やっと観た。なかなか良い出来の作品。ただしアニメ化したことが100パーセント正解かというとそうでもない気もするわけで、70年代のチープなSF映画の雰囲気(「THX1138」とか「スキャナーズ」とか)で映像化されたものも観てみたかった気がする。

あと主人公のボブ・アークターって、ずっと前に原作を読んだときは本来は麻薬の売人で、捜査をかわすために麻薬捜査官になったのかと思ってたけど、そうじゃなくて逆に捜査官がおとり捜査のために売人に扮していた、というのが正しいの?どこで読み間違えたんだろう。

「ディボース・ショウ」鑑賞

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コーエン兄弟の「ディボース・ショウ」を鑑賞。

これで「ノーカントリー」以外の彼らの作品はみんな観たことになるな。一般的には評価の低い作品だけど、何気にけっこう楽しめる作品だった。黄金時代のハリウッドのコメディを彷彿とさせる展開に加え、役者たちもリラックスしたノリで話が進んでいってなかなか面白い。最後の殺し屋のプロットだけが変だったかな。自分への殺し屋を雇うような奴と結婚したいと思うかあ?それでも「レディキラーズ」や「未来は今」よりも面白い佳作。

コーエン兄弟は「ノーカントリー」でノワール系に戻ってしまったけど、今後もこの路線でまたコメディ映画を作って欲しいな、と思わせてくれるだけの出来だった。