ウィル・アイズナー死去

朝っぱらからウィル・アイズナーが他界したことを知り陰鬱な気分になる。

日本ではあまり知られていない名前だが、1930年代にデビューして以来、アメリカのコミックス文化の最前線にて活躍を続けてきた人で、アメコミの神様のような人であった。コミックス(彼の好んだ言い方は「シーケンシャル・アート」つまり「連続したアート」であった)の黎明期から既にその表現方法の可能性に注目し、スーパーヒーローものの枠にとらわれずに貧困や戦争、宗教といった一般的なテーマを扱った彼の革命的なストーリテリングの技法、特に登場人物の実に豊かな感情表現方法は80歳を越えても一切衰えることを知らなかった。最近受けた心臓手術が成功し、回復も順調だという話を聞いていただけに、その死が非常に惜しまれる。合掌。

映画業界事情

カナダの放送局CBCの報じるところによると、2004年にカナダでの映画撮影が大幅に減ったのを受けて、ケベックやオンタリオでは映画製作に対する免税率を上げてハリウッドからの仕事の誘致を狙うそうな。2005年は去年よりマシな年になるだろうとのコメントが載っているけど、そううまくいくものだろうか。

これと前後して、ニューヨークも映画製作に対する免税を行うというニュースが流れていた。国外への仕事の流出についてハリウッドはえらく過敏になっているから、もし免税後の製作費が同じくらいであればカナダはアメリカに比べて圧倒的に不利な立場にあるわけで、2005年もカナダの映画業界は苦しい状況に置かれるんじゃないだろうか。

こうした話を聞いていると、日本への映画撮影の誘致はまず不可能だということがよく分かってくる。物価は高いし、スタッフは英語を話さないし、撮影許可を得るにもお役所の面倒な手続きを通さないといけないし。「ラスト・サムライ」がニュージーランドで撮影されたのがいい例だろう。

ちなみにトロントではデビッド・クローネンバーグの次回作「A History Of Violence」の撮影が既に終了していたらしい。原作のコミックがかなり暴力的な作品で、それをクローネンバーグがどう映画化するのかに興味があったのだけど、撮影現場を見ることはもう無理になってしまったのか。

正月気分

新年早々、あの傑作映画「バカルー・バンザイ」がコミック化されるというニュースが入ってきた!
でもこれを聞いて喜ぶ人はどのくらいいるんだろう。

正月気分だし、日曜日だし、外は雨なので一日中部屋でダラダラしている。

夜はフォックスの「ARRESTED DEVELOPMENT」を観る。本当に芸が細かいというか、30分コメディなのに場面転換が多く、ネタが凝縮されている凄い番組だと思う。1年目にしてエミー賞を獲得したのはダテじゃない。

元旦

元旦なので殆どの店は閉まっているけど、カフェとかファーストフード関連の店は営業していた。

ヒマな観光客のためか、美術館もオープンしているのでボランティアに行ってくる。客は比較的多かったけど、ボランティアのスタッフも多かったのでさほど忙しくはなかった。その後はチャイナタウンでざっと買い物を。ここはいつ来ても活気に溢れている。漬け物はたくさん置いてあるのに、日本で売ってるようなメンマとかザーサイがないのは何故なんだろう

大晦日

大晦日だけど、やけに今日は暖かかった。

真夜中にシティーホールで行われるカウントダウン・ライブの見物に行ったら、えらく人でごった返していた。1万人くらいは集まっていたんじゃないだろうか。ろくにステージが見えなかったけど、別に知ってるバンドが出てた訳でもないからまあいい。雪が溶けて地面がぬかるんでいたため、ズボンがずいぶん汚れた。

カウントダウンは真夜中の90秒前から。12時になったら花火なども上げられていた。あれだけ大勢で年越しを祝うのは気分がいいですね。こちらでは「蛍の光」を年を越したあとに歌う、という事に改めて驚く。その後はあれだけの大人数が一斉に解散したため、近くの道路では人が溢れて完全にストップ状態に。クラクションをかき鳴らして祝ってるような車もいたから、ドライバーたちも気にしてないようだったけど。