「コルベア・レポー」にラッシュ登場

カナダの国民的ロックバンド、ラッシュが「コルベア・レポー」に登場したそうな。こないだもREMとかが出てたし、バンドがゲスト出演することは珍しくないのですが、驚いたのはラッシュがアメリカのテレビに出演するのは何と33年ぶりだということ。

33年前って俺が産まれて間もない頃じゃん。それまでに全米ツアーなどを何回もやってるわけで、なのにアメリカのテレビに出たことがないというのは凄いな。何か理由があるんだろうか。33年前にものすごい失態をやらかして今まで放送禁止になってたとか。ニール・パートのドラムセットを動かすのに33年かかったというオチだったりして。

ロックスターは高級料理の夢を見るか?

こないだ「ニューヨーク・ドール」を観たときからずっと頭に残ってるシーンが1つ。ドールズの再結成ライブのためにロンドンへ向かったアーサー・ケインが、ライブ前日のランチョン(昼食会)で出された料理を「今まで食べた料理のなかで最高にうまい」といって喜んで食べていたという場面。それなりに高級なホテルでのランチョンだったんだろうが、報道陣を含めた大勢の人々が出席し、バンドのお披露目も兼ねた騒々しい場でふるまわれる料理なんてたかが知れてるはず。それでも最高の料理だったと言うことは、ドールズでの現役時代も含めて今までよほどロクなものを食べてなかったんだろうなあ、と深い印象を受けた次第です。

これに関連して思い出したのが、日本でも知られたシェフ兼TVパーソナリティーのアンソニー・ボーデインが、昔ジョニー・サンダースにメシを奢っていたという話。非常に面白かった「AVクラブ」でのインタビューから引用すると:

AB:(…)俺らはライブのチケットとかがタダで欲しかったんで、ジョニー・サンダースをレストランに招いて食事を奢っていた。彼らはレストランではとても居心地悪そうにしてたね。いつもひどくビクついてたんだ。どのフォークを使えばいいのかとか、赤ワインと白ワインを両方飲んでいいのか、といったことにね。まあ18歳でヤク中だったらそんなもんだろう。俺も18のころはレストランのことなんて何も知らなかった。
(…)彼にはいろいろ用意してやった。フォーマルな、ロック流のタキシードで正装して彼は来店したんだ。教会のネズミのごとく静かでね。いろんなグラスや飲み物をどうすればいいのか分からなくて、ひどくオドオドした彼の姿は面白かった。

他愛もない話かと言えばまあそうなんだが、有名なロックスターだからって高級レストランでの食事に慣れているとも限らないわけで、食事に関するこういう話を聞くと、とても微笑ましい感じがせずにはいられないのです。

「ニューヨーク・ドール」鑑賞

NYパンクバンドの始祖、ニューヨーク・ドールズって個人的にはあまり聴き込んだ経験はないのですが、数年前に観たライブが非常に良かったことなどもあり、それなりに好きなバンドなのです。

そんな彼らのベーシスト、アーサー・”キラー”・ケインにスポットをあてたドキュメンタリー映画「ニューヨーク・ドール」を鑑賞。70年代にドールズの一員として名声を得たケインだったが、ドラッグなどの問題によりバンドはすぐに解散し、その後も彼はロックスターとして成功しようとするもうまくいかず、しまいには妻とケンカして自殺未遂を起こしてしまう。失意の中のケインはふとしたきっかけからモルモン教に改宗し、敬虔な信徒として貧しくも静かな日々を送っていた。そんな彼のもとに1つの知らせが入ってくる。ドールズの大ファンであるモリッシーが、彼の主催するフェスティバルのためにドールズに再結成してほしいというのだ。こうしてケインは、自分が現代の観客に受け入れてもらうことができるのだろうかという不安を抱きながら、ベースを質屋から出し、再結成ライブを行うためロンドンへ向かうのだった…。というのが主な話の展開。

モリッシー(老けたな)の他にもミック・ジョーンズやボブ・ゲルドフといったドールズのファンによるコメントに加え、ドールズがまるで金を稼げなかった一方で、彼らを真似したバンドがヒットしていったことに対する鬱憤や、ドールズの元メンバー(特にデビッド・シルビアン)との間にあった確執などについてケインの口から語られていく。ただしケインが非常にいい人であることと、再結成ライブが大成功に終わったことなどから、この手のドキュメンタリーにしては珍しくとても微笑ましい雰囲気が全編にわたって漂っている。

このライブの1ヶ月半ほどあとにケインは白血病で急死するという衝撃の結末を迎えるわけだが、ある意味いちばんいいタイミングで他界したんじゃないですか。グラムやパンクの人たちって変に年取ってもあまり良いことがないような気がする。10年くらい前にイギリスのテレビでスウィート(70年代のグラム・バンド)のドキュメンタリーを観たことがあるけど、解散後にボーカルとギタリストがスウィートの名を取り合って別々に「再結成バンド」を組んだうえ、ボーカルのほうは若い頃の酒とドラッグがたたって手をプルプル震わせ、ろくに声も出せないまま場末の遊園地でライブを行っている姿がひどく衝撃的だった(そして番組放映のすぐ後に死去した)。皆がボウイみたいにうまく年を取れるわけではないのですよ。

ちなみに日本版のDVDの特典としてロビン・ヒッチコックのインタビューが収録されてるけど、あれなに?ドールズとろくに面識のない彼が、ドキュメンタリーのあらすじを語るだけの映像なんか入れるなよ!日本側の製作者の趣味としか思えん。ヒッチコックは嫌いじゃないけどさ。

レジデンツの正体!

レジデンツが舞台裏で素顔で演奏している映像なるものを、YouTubeで発見。こりゃ世紀の大発見だと思って観てみたら、ビッグフットやネッシーの写真並みのピンボケ状態。しかし熱狂的なファンには分かるようで、「あの額はホーマー・フリンに違いない!」なんてコメントが寄せられている。

やはりホーマー・フリンはレジデンツの一員だったのか?