「フラッシュ・ゴードン(1954)」鑑賞


こないだの「MR.MOTO’S LAST WARNING」同様、トロントのウォルマートで1ドルで買った「フラッシュ・ゴードン」のDVDを観る。子供の頃イギリスで1930年代のシリアル(映画館で上映された連続シリーズ)をテレビで観たことがあるんだけど(モンゴ星でミン皇帝様と戦う、砂時計型の時限爆弾とかが出てくるやつ)、このDVDに収められてるのは1954年に製作されたTVシリーズのやつだった。

とりあえず最初のエピソードを観てみたら、公明正大すぎて面白みのない主人公フラッシュ・ゴードンをはじめ、すぐ窮地に陥るヒロインや何の研究をやってるんだかよく分からない博士、安っぽいマスクをかぶった悪党に、ただのハリボテみたいな「邪神の像」などなど、チープなSFドラマのステロタイプが次々と登場してきてお腹いっぱい。基本的に一話完結になってるみたいなので、クリフハンガーが毎回続いたシリアルに比べて緊張感がないのが欠点かな。

観てて別に面白くはないシリーズなんだけど、こうした作品がベースにあったからこそ「スタートレック」や「ギャラクティカ」といった傑作が後に生まれることになったのでしょう。たぶん。

JUST WHAT I NEEDED!

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こないだ「コルベアー・レポー」を観てたら、元カーズのボーカリスト、リック・オケイセックが突然登場したのでびっくり。おお懐かしい。相変わらず体が細いなあ。プロモビデオ以外で動くオケイセックを見たのってこれが初めてかもしれない。メディアへの露出が少ない人だからね。

最後はコルベアーの「要監視リスト」にトッド・ラングレン(こないだ再結成したカーズでなぜかオケイセックに代わりボーカルを担当している)を加えるといった、なかなかベタなネタまで披露してくれたのです。

「STAR TREK 2.0」とは何ぞや

imdb.comのトップページで、G4というチャンネルの「Star Trek 2.0」なる番組を宣伝していた。

どうも「ファンがインタラクティブに視聴できるオリジナル・シリーズ」のようなんだけど、公式サイトがろくに立ち上がってないので、これがBSデジタルのデータ放送のようなインタラクティブ形式なのか、それともテレビ観ながらパソコンをパチパチ打つことになるのか、いまいち仕組みが分からない。いずれにせよツマんなさそうな仕掛けだなあ。

ちなみにスタトレの再放送権って、ホワイト・トラッシュ御用達のチャンネル「スパイクTV」が持ってたはずなんだけど、いつのまにかこのG4なるチャンネルに権利が移ったみたいだ。コンピューター・ギーク向けのチャンネルらしいけど、やってる番組はスパイクTVと大差なかったりする。どっちも一日中ダラダラと観るのには最適のチャンネルなんでしょうか。

「CHAPPELLE’S SHOW」シーズン2 鑑賞

カナダでもよく観てた「CHAPPELLE’S SHOW」のシーズン2を入手したのでダーッと鑑賞する。これは人気コメディアン、デイブ・シャペルのスケッチ・ショーで、ジョークの内容は8割くらいが人種ネタで2割が下ネタという実にローブローな番組だけど、扱ってるネタが非常にきわどいものだから観ててとにかく面白い。

それぞれの人種が有名人をトレードするスケッチ(黒人はタイガー・ウッズ、白人はコリン・パウエルを獲得し、アジア人はウータン・クランを獲得する)とか、50年代シットコムのパロディ「陽気なニガー(NIGGAR)一家」(白人の一家なんだけど、言動がすべてNIGGERとのダブルミーニングになってる)とか、「白人にギターを聴かせると踊りだすのは本当か?」という実験のネタなど、日本じゃまずできないようなジョークが連発されてひたっすら笑える。こうした差別的なネタを嫌みなく紹介できてしまうのがシャペルの最大の魅力だろう。ただシリーズ前半に比べて、後半のエピソードはやや失速してるかな。あとカニエ・ウエストとかモズ・デフとかの音楽パフォーマンスが毎回含まれてるので、ラップのファンにも楽しめる番組かと。

この番組の爆発的な成功によるプレッシャーのおかげで、皮肉にもシャペルは神経衰弱になってしまって現在リハビリ中らしいけど、また元気になってシーズン3をやってほしいものです。

「WONDER SHOWZEN」鑑賞


MTV2でやってる脱力系番組「WONDER SHOWZEN」を観る。

この番組は要するに「大人向けの極悪非道なセサミ・ストリート」で、「セサミ」同様にパペットやらアニメやら教育用映像やらをふんだんに使って、実にキツいジョークを連発していく。ノリとしては同じMTVの「ジャッカス」に近いのかな。通行人に迷惑な質問を連発するパペットとか、肛門がタイムトンネルになってるアヒルとか、瀕死の難民に美容整形を施す医者のアニメ「国境なき整形医師団」とか、さすがにそれはヤバいんじゃないの、というネタがずーっと繰り広げられていく番組。個人的にはこういうのダメかも。

脱力系のコメディ番組としては「ハーヴェイ・バードマン」なんかを抱えたカートゥーン・ネットワークの「アダルト・スイム」が有名だけど、この「SHOWZEN」はさらに内容がさらに大人向けで、エロはないもののグロはひたすら多い。よって番組前やコマーシャル後なんかに「この番組は大人向けで、子供に見せちゃいけないよ」みたいなお決まりのメッセージが流されるんだけど、その割には子供がやたらたくさん出演しているのが謎。ヒットラーの格好をさせて街角インタビューをするなんてネタもあったりして、よく保護者が出演を許可したなあと思ってしまう。ギャラをよほど積んだんでしょうか。