Galactica Commentary Podcast Available

SciFiチャンネルが大人気シリーズ「BATTLESTAR GALACTICA」のポッドキャストのサービスを開始したとか。要するに番組の解説なんかが入った音声ファイルを自分のMP3プレーヤーにインストールしておき、番組開始とともに流すとDVDのコメンタリーみたいな効果が楽しめる、というものらしい。
面白いアイデアだけど日本ではそのままでは使えないよな。コメンタリーを吹替えないといけないし、CMの時間がずれると厄介だし。アメリカは携帯電話向けよりもMP3プレーヤー向けサービスのほうが充実してるような気がする。

ARRESTED DEVELOPMENT

今さらながら「キンゼイ」を近くの映画館に観に行こうとしたのだが、体調が優れず少し熱っぽかったので断念。代わりにテレビで「ARRESTED DEVELOPMENT」を観てゲラゲラ笑う。現在放送されてるコメディ番組では最高のものだろう。「母親の教えに背いて海に入ったら、チョウネクタイをつけたオットセイに左手を噛み切られた弟」なんて天才的なネタはどっから考えてくるんだろう。

その後シャワーを浴びたら急に体調がよくなったので、やっぱり映画に行けば良かったと後悔。

「NYPDブルー」最終回

ABCの名物刑事ドラマ「NYPDブルー」が昨夜、放送開始から12年目にして最終回を迎えた。視聴率は全盛期の頃に比べてずいぶん下がったとはいえ、ジミー・スミッツが進行役の特番が放送されたことなどからも、まだ人気の高い番組であったことががうかがえる。1話で使用できる「汚い言葉」が37回までに制限されてたとか、プロデューサーのデビッド・ミルチはアル中に悩まされながらも本番中に台詞をバンバン書き換えてた、なんて逸話が紹介されてたのは面白かった。

地上波ドラマにいわゆる「R指定」的な内容(デニス・フランツのケツが見えることで悪名高い)を持ち込んだことで知られる番組だが、ケーブル局のもっと過激な番組を見慣れてしまうと、現在の基準ではおとなしいくらいの内容に感じられてしまう。もう一つの特徴だった「手ブレするカメラ」も今じゃ多くの番組がやってるし。それなりに衝撃的な内容もある反面、かなり話がパターン化しててメロドラマ色の強い番組だったが、むしろこうした要素のおかげで人気が長続きしたのかもしれない。同じく刑事ドラマの長寿番組「ロー&オーダー」がメロドラマ性を徹底的に排除して、事件の解明に焦点を当てているのとは非常に対照的だ。

個人的にはジミー・スミッツが出演してた頃のシーズンまでしか見たことがなかったが、最終回を見た限りではあまり話のパターンは変わってなかった。とりあえず冒頭に事件が起きて、途中にデニス・フランツ演じるシポウィッツ刑事の苦悩する姿を見せられ、とりあえず事件が解決する、といった感じ。いや、褒めてるつもりなんですけどね。このパターンに慣れてくると結構面白い番組になってくるんです。刑事ドラマというよりも15分署を舞台にしたファミリー・ドラマとして見た方が楽しめるかもしれない。人気のテコ入れのためか、以前に比べて美男美女の刑事が増えてたような気がするが。あの哀愁に満ちたテーマ曲が大好きだったので、もうテレビで聞けなくなるのは残念なことである。

HOUSE, M.D.


2004年度に始まったテレビシリーズとしては個人的に最も気に入っている作品(見たことないシリーズも沢山あるが)。製作はNBC/ユニバーサルでチャンネルはフォックス。ニュージャージーの診療病院を舞台に、人間嫌いの天才医グレゴリー・ハウスと彼の下で働く3人の若き医師たちが、原因不明の症状を抱えて担ぎ込まれてくる患者を救うために数多くの謎に立ち向かっていく…というのが主な内容。要するに医療&ミステリー・ドラマ。製作にはブライアン・シンガーが関わっていたりする。

病院を舞台にしたドラマなんて今まで山のように放送されてきたけど、このシリーズの魅力は主人公であるドクター・ハウスの毒々しさに尽きる。片足が不具で鎮痛剤の常習者である彼は上司に強制されてイヤイヤながら病院に出勤してる毎日だが、最先端の医学でも解明できないような謎の症状を持った患者が来れば途端に目をきらめかせ(強制される場合もあるが)、周囲が唖然とするくらい非常識な手法で原因を突き止めていくのだ。
「患者はウソをつくもの」が信条である彼はろくに患者と合おうともせず、必要とあればウソまでついて自分の治療法を試し、患者の家族にブン殴られたり、部下に呆れられながらも患者の命を救っていく。普通なら医療過誤ですぐさま訴えられそうなものだけど、「患者の手を握りながら死ぬのを看取ってくれる医者と、患者が回復してるときに彼を無視する医者のどちらがいい?」というセリフが彼の態度を明確に表している。医者が聖人扱いされてきた従来の医療ドラマとは違ってとにかくブラック・ユーモアに満ちたシリーズで、患者を適当にあしらいながらも治療をしていくハウスの言動が最高に面白い。 下手をすれば単なるイヤな奴になりかねないハウスを絶妙に演じているのはヒュー・ローリー。イギリスではスティーブン・フライとのコンビや人気シリーズ「ブラックアダー」などで知らない人はいないくらいに有名なコメディアンだが、アメリカでは「スチュアート・リトル」のパパ役で知られているくらいか。このシリーズでは従来の(イギリスでの)陽気なイメージをかなぐり捨て、時には滑稽で、時には偏執的なくらい真剣になれるハウスを好演している。

このシリーズに欠点があるとすれば、多くの人が指摘していることだけど、どのエピソードも完全にパターン化してしまっていることか。冒頭にまず患者が発症して倒れ、ハウスが3人の部下をコキ遣いながら原因の解明に励み、当初の診断が間違っていたことで患者の症状が悪化するものの、意外な解決策を思いついたハウスのおかげで患者が回復する、というパターンが番組開始から毎回繰り返されているのだ。一応ハウスや部下たちの過去が明かされていくようなストーリー上の進展はあるものの、どのエピソードも似たり寄ったりだという感は否めない。ただ型にはまっているとはいえ、あまりにもハウスの姿が面白おかしいので見ていて飽きはしない。問題はこのパターンでどれだけ人気が持続できるかだけど、とりあえずハウスは今のままの毒々しい奴でいてほしい。

There’s Something About Marrying

テレビで「シンプソンズ」をつけたら、前から話題になってた同性愛結婚のエピソードをやっていた。観光客獲得のためにスプリングフィールドで同性愛結婚が承認されることになったら、マージの姉のパティがカミングアウトして…という内容のもの。この番組では初めて「事前の注意」が付けられたそうだが、カナダでは付いてなかったような?番組中にも「ここに2人の結婚を認める。カナダでは法的効力があるかもしれないが、テキサスには近づかないように」なんてジョークがあった。 パティがカミングアウトする、ということは前から聞いてたので驚きはしなかったが、内容が徹底的にリベラル一色なのは面白かった。同性愛結婚に賛成の立場をとっときながら、身内の結婚になると難色を示すマージの描写がよく出来てたと思う。でもやっぱり全盛期の頃に比べると、何か物足りないんだよなあ。同じ社会問題を扱った内容でも、外国人の不法労働が問題になってアプーが窮地に立たされるやつのほうが面白かったと思う。

ちなみに妄想の中でホーマーが自分自身と熱いキスをする、なんてシーンもあった。そんなの見て喜ぶ奴がいるのか?