「DECEPTION」鑑賞


1月から始まるNBCの新作ドラマ。でも内容はABCっぽいナイトタイムソープもの。

巨大な製薬会社の社長の娘であるヴィヴィアン・ボウワーズがオーバードーズによって死んだ姿で発見される。しかし他殺の可能性もあることと、以前より汚職の疑いでボウワーズ一家に目を付けていたFBIは、サンフランシスコ市警のジョアンナに、一家を探るように依頼する。ジョアンナの母親はかつてボウワーズ家の住み込みの召使いであり、ヴィヴィアンとジョアンナは幼なじみであったのだ。刑事であることを隠してボウワーズ家の面々と再会したジョアンナは家長のロバートに歓迎され、そのまま家に泊まるように誘われる。そしてヴィヴィアンの死をめぐる捜査にかかるジョアンナだったが、その裏には一家をめぐる大きな陰謀がうずまいていた…といようなプロット。

金持ちの大家族のドロドロとした人間関係に殺人事件のミステリーが絡んでくるあたりは、ABCの「リベンジ」に似てるんじゃないですかね。というか恐らくあの番組の成功を受けて作られたものかと。酒浸りで口うるさい母親とか、薬物に溺れがちのヤサ男とか、反抗的なティーンの娘など、登場人物はかなりありがちなタイプばかり。こういう人たちにジョアンナは翻弄されるわけですが、なんか彼女が部外者すぎるというか、家族に受け入れてもらえずただ突っ立ってるようなシーンが多くて、いまいち主人公らしさを感じられないんだよな。「リベンジ」ではもっと主人公の意図がもっと明確だったと思うんだけどね。

なおボウワーズ家の家長を演じるのが「エイリアス」のヴィクター・ガーバー。個人的にこの手のナイトタイムソープって好きではないのですが、「リベンジ」が予想外のヒットとなったように、これも話が進めば人気が出てくる可能性もあるかもしれない。でも黒人が主役なので、日本では残念ながら放送される機会は少ないかも。

「1600 Penn」鑑賞


NBCの新作コメディ。タイトルはホワイトハウスの住所「1600ペンシルバニア通り」からで、要するに大統領一家を主役にしたシットコム。

スキップはボンクラな大学生だったが父親はアメリカの大統領で、あまりにも大学での成績が悪いために「家」に呼び戻されてホワイトハウスに住むことに。そこには彼の妹2人や弟なども暮らしていたが、彼らの母親は他界しており、父親の再婚相手であるエミリーとはどうもウマが合わない状況だった。父親のデールはそんな彼らの面倒を見つつも大統領としての職務を果そうとするのだが、スキップがいろいろ手を出してきて…といような内容。

トラブルメーカーな長男のスキップに加えて、長女が妊娠してることが発覚したり、次女がゲイらしいことが示唆されたりと、いろいろゴタゴタを抱えた家族が主役だというのは典型的なシットコムですかね。というか舞台がホワイトハウスだというのを除けばあまり目新しさは感じられないような。第1話では大統領が海外の使節団に会ったりするんだが、例によって外国人をコケにしたジョークはあまり面白くないんだよな。

でもキャストは結構豪華で、スキップを演じるのがミュージカル「The Book of Mormon」で一躍有名になったジョッシュ・ギャド、エミリー役が「ダーマ&グレッグ」のジェナ・エルフマン、そして大統領役がビル・プルマン。最後にプルマンが大統領を演じたときは独立記念日に戦闘機に乗ってエイリアンと戦ってたりしましたが、今回もそういうことやってくれればいいのにね。

ホワイトハウスが舞台のコメディなら既に「Veep」があるからいいや、といった程度の番組。

「Battlestar Galactica: Blood & Chrome」鑑賞


言わずと知れた「ギャラクティカ」のスピンオフ作品。本来はれっきとしたシリーズになるはずで2時間のパイロット・エピソードが撮影されたはずなんだが、その後シリーズ化がなぜか見送られ、ミニシリーズになるだのTVムービーになるだのといった噂ののちに結局12分×10本のウェブでのみにシリーズになり、後で2時間ムービーとして再編集して放送されるらしい。

ストーリーは若き頃のコードネーム「ハスカー」ことウィリアム・アダマを描いたもので、第一次サイロン戦争が激化するなか、パイロットスクールをトップレベルの成績で卒業したアダマは最新の戦艦バトルスター・ギャラクティカに配属されるものの、その自信過剰な性格が懸念され、念願のバイパー戦闘機ではなくラプターを使った平凡なお使いミッションをあてがわれる。ふてくされながらも搭乗員を乗せてラプターで出発するアダマだったが、実はそれが極秘のミッションであり、行き先が変わることを告げられる。そして彼らが向かったところではサイロンのレイダー機が襲撃してきて…というのが2エピソードまで行ったところの内容。

悪くはないんだけど地味で話の展開が遅かった前スピンオフ「CAPRICA」の不人気を反映したのか、今回はサイロン戦におけるドンパチを中心にした、派手な内容のものになっている。第一次サイロン戦争が舞台なのでサイロン・レイダーが旧シリーズのデザインになってたりするのがオールドファンには嬉しいかと。若きアダマはまだ肌がスベスベなのですが、いつからアバタ面になるんだろう。

ただTVシリーズの全盛期に比べるとやはり低予算で作られている印象は否めず、ラプター内部を舞台にした密室劇になってるのもセットの予算を浮かすためだったんだろうな。というかその設定は既に別のウェブシリーズ「The Face of the Enemy」でやっちゃってるのですが。当初このシリーズの製作が発表された際はカッコいいコンセプトアート(上のやつ)とかを見て「おおっ!」と思ったのですが、なんか規模が小さくなっちゃいましたね。今後の展開で良い意味で裏切られるといいのですが。

バイパー対レイダーのドッグファイトとかはやはり迫力あるし、もはや名前すらSci-FiでなくなったSyfyチャンネルにおいて数少ない正統派SF作品なんだから、金かけてでもこのフランチャイズはもっと大切に扱っていくべきだと個人的には思うのです。

各エピソードはYouTubeで見られるよ:

「Wizards vs Aliens」鑑賞


「ドクター・フー」のリブートを主導したラッセル・T・デイビスによる新作シリーズ。

トム・クラークはサッカー好きの普通の少年だったが、実は彼は魔法使いの家系の出身であり、彼も未熟ながら魔法が使える少年だった。そんなとき魔法をエネルギー源とするネクロスという宇宙人がやってきて、地球上の魔法使いから次々とパワーを吸い取ってしまう。そしてネクロスの脅威はトムにも及び、彼は同じく魔法使いのおばあちゃんや、科学オタクの同級生ベニーの力を借りてネクロスに立ち向かうのだが…というようなプロット。

The Sarah Jane Adventures」と同じく子供向けのチャンネルCBBCで放送されてる番組なので、内容は完全にローティーン向け。というかこれ内容が殆ど「Sarah Jane」そのまんまじゃ…。主役のエリザベス・スレイデンが他界したことであっちのシリーズが続けられなくなったので、看板だけ変えて新しいシリーズ立ち上げました、というような感じ。脚本もどうも流用しているらしい。

とはいえ「Sarah Jane」くらい面白いのかというとそうでもなく、やはり強力な主役がいないために凡庸な内容になっていることは否めない。トム君はティーンなのに老け顔だし頭悪そうだし、ネクロスも典型的な子供向け宇宙人といったところで新鮮味がないし。1つの宇宙人の種族と戦うだけでどこまで話が続けられるかも不明だな。

ラッセル・T・デイビスから「ドクター・フー」を引き継いだスティーブン・モファット好きの人々による、デイビスの作品へのバッシングはかなり不当だと個人的には思ってまして、彼の「ドクター・フー」への貢献はもっと評価されてもいいと思うのですが、このシリーズを観る限り彼ってやはりキャンプ趣味な作風に走るところがあって、それが10代目ドクター後期の失速につながってたのかもしれない。「トーチウッド」のシリーズ3みたいにシリアスな大人向けの作品も十分に書ける人なんだけどね。

とりあえず「Sarah Jane」観たんだったらこっちは観なくてもいいや、という程度の作品。デイビスは頑張ってもういちど「トーチウッド」を復活させましょう。

「Night of Too Many Stars」第4弾鑑賞


前回からちょうど2年たって行われた、コメディセントラルによる自閉症の子供たちのためのチャリティ・イベント第4弾。司会は毎度のごとくジョン・スチュワートで、大統領選に向けて「デイリーショー」も忙しいだろうに頑張ってるよね。

前回はロサンゼルスから生放送をやってたのに対して今回はニューヨークの「デイリーショー」のスタジオにセットを設置し、ビーコンシアターで行われたイベントの録画を流しながらライブで募金を募るという形式だった。ゲストは相変わらず豪華で、イベントに出たのがセス・ローゲンやスティーブン・コルベアー、ティナ・フェイにエイミー・ポーラーなどなど。そして募金の電話の対応をしたのがトム・ハンクスやジュリアン・ムーア、ポール・ラッド、ジミー・キメルなど。

今回のテーマは「敵同士も仲良くする」ということで、宿敵同士がチャリティのためにステージで共演するといったもの。保守論客のビル・オライリーがリベラル派のクリス・マシューズとヘリウムを吸ってカン高い声で討論したり、スティーブン・コルベアーと熊が一緒に登場したり、糖尿病にかかったシェフのポーラ・ディーンとバターが共演したり。ちなみにバターの中の人はケビン・ベーコンだった(下の動画)。

音楽のパフォーマンスも今回は多めで、カーリー・レイ・ジェプセンとハーヴェイ・カイテルがデュエットしたり、スティングが「ロクサーヌ」の替え歌を歌ったり。当日はトム・モレロとアカペラグループの共演もあったみたいだけど、番組からはカットされていた。ハイライトは自閉症の女の子が弾くピアノに合わせて歌うケイティ・ペリーで、スチュワートも感涙してました。

あとは恒例の芸能人オークションで、ティナ・フェイとエイミー・ポーラーと街に繰り出す権利とか、セス・ローゲンと一緒にトイレに行く権利とかがオークションにかけられてました。みんな2000ドルとかで落札してんだから金あるよなあ。アル・パチーノとクリスマスカードの写真を撮れる権利なんてのもあったが、パチーノが愛想悪すぎ。せっかく募金してもらったんだからもうちょっとサービスすればいいのに。

さすがに4回目ともなると進行とかもしっかりしてきていて、ライブのときに音声が聞きづらかった以外はとてもスムーズに物事が進んでましたかね。こうしてスターが協力して300万ドル以上の募金を集めたというのだから立派なことです。