「iZombie」鑑賞

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The CWの新シリーズで、原作はクリス・ロバートソンとマイケル・オールレッドによるヴァーティゴの同名コミック。

若き医学生のリヴ・ムーアは頭脳明晰で婚約者もいて幸せな日々を送っていたが、たまたま同僚に誘われて参加したパーティーでゾンビの集団に襲撃され、傷を負った彼女もゾンビ化してしまう。定期的に人間の脳を食べないとまっとうに暮らせなくなった彼女は、検死医として働くことで脳ミソにありつけるようになるが、遺体の脳を食べるとその人物の生前の記憶や癖が彼女の身につくようになってしまった。そこで彼女はその能力を活かし、同僚や刑事の手を借りて、遺体ができる原因となった殺人事件を解決していく…というストーリー。

原作だと主人公の名前がグウェンだったし、職業も墓掘り人で、もっとモンスターものっぽい内容だったような?よってコミックとは殆ど別物で、プロデューサーがロブ・トーマスであることから彼の「ヴェロニカ・マーズ」にスタイルが似通っているかと。あと死体安置所で働く女の子が事件を解決する、というのは「トゥルー・コーリング」にも似てるな。あと主役のローズ・マクアイヴァーをはじめ、あまり有名な役者は出演してないみたい。

主役がゾンビゆえに無表情でゴスっぽく、脳ミソにタバスコかけて食べているというのは万人受けしないかもしれないが、基本的には女の子が逆境にめげずに奮闘する物語なので、「ヴェロニカ・マーズ」好きだった人はチェックしても良いんじゃないでしょうか。

「Wrestling Isn’t Wrestling」鑑賞

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最近は映画製作者というよりもメディア・パーソナリティみたいになってきたマックス・ランディスによる新たな短編。彼のWWE愛を延々と綴ったもので、特に長年にわたって第一線で活躍し、WWEの幹部にまで登り詰めたトリプルHの立身伝のような内容になっている。

最初は貴族ギミックで登場したものの大成せず、ショーン・マイケルズなんかと組んだりD-ジェネレーションXを結成して名を成していくものの、やがて若手に立場を脅かされるようになって…といったストーリーはいちおうあるが、まあ全部ブック(シナリオ)で仕組まれてるわけだし…WWEの常としてまっとうな結末は存在せず、24分もあるうちの後半はかなりグデグデなのだが、「プロレスは本物じゃないって?プロレスはレスリング以外の全てのものさ!」と言い切るラストがファンボーイっぽいな。

男性レスラーをみんな女優が演じて、逆にチャイナみたいな女性レスラーを男性が演じてるのだが、当然ながら似てないのでナレーションなしでは誰が誰か分からず。また前の「The Death and Return of Superman」ほどではないのものの有名人がチョイ役で出ていて、マコーレー・カルキンやセス・グリーン、デビッド・アーケットなど、たぶんヒマそうな人たちが登場してます。

おれがWWE観てたのって2000年代初頭くらいまでなので、ランディ・オートンあたりが出てくる頃から話についてけなくなるのですが、ファンの方は余興で観てみるのもよりかと。

「POWERS」鑑賞

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アメリカのプレイステーション・ネットワークのオリジナル番組。こないだHBOも独自のVODサービスを発表してたけど、最近はVODプラットフォームの乱立が進んでいると言うか、どこも独自の番組を製作して客を呼ぼうとしているような。でも数年後にはそれなりの数のサービスが淘汰されてるんだろうな。やっぱり。

原作はブライアン・マイケル・ベンディスとマイケル・エイヴォン・オーミングの同名のコミック。おれベンディスって積極的に嫌いなライターのひとりでして、スーパーヒーローものを書いてるのに「悪役の描写にやたら力を入れる」「マイナーなヒーローにばかり焦点を当てる」「主人公のヒーローがろくに活躍しない」というカタルシスの感じられないストーリーの作り方がすんごく嫌いなのよね。

この「POWERS」はベンディスがマーベル・コミックスでスーパーヒーローものをいろいろ書く前の作品だが、テーマとしてはスーパーヒーローを扱っていて、超人的な能力をもったヒーローや犯罪者(「パワーズ」と呼ばれる)が数多く存在する世界において、かつて自身もヒーローだったが能力を失ってしまった主人公がシカゴ市警に加わり、相棒とともにパワーズ絡みの事件を解決していくという刑事ものの要素が強い作品。

俺も原作はそんなに詳しくないんだけど、第1話で死体となって発見されるパワーズのレトロ・ガールが番組では普通に生きているあたり、原作とは違う話になっていくのかな?主人公のクリスチャン・ウォーカーを演じるのは「第9地区」のシャルート・コプリー。原作だともっと熱血漢のマッチョのようなイメージがあるけど、番組では影のあるアンチヒーローっぽい感じ。彼の相棒のディーナ・ピルグリムは最近のトレンドに沿って白人から黒人のキャラクターへと変更されてます。あとはエディ・イザードやミシェル・フォーブスなどが出ていて、それなりに知名度の高い役者が出ているような。

第1話を観た限りでは、やはり低予算の作りがちらほら露呈しているような感じ。ウェブ・シリーズなどに比べれば凝っているんだけど、Syfyチャンネルあたりの番組には少し劣っているクオリティというか。そのプレイステーション・ネットワークというプラットフォームの特殊性から、多くの人々にリーチできるような作品ではないと思うけど、今後もこういうVODサービスにに特化した作品が増えてくるんだろうな。

「WHIPLASH」鑑賞

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センスない邦題は「セッション」。4月公開で、これ何の前知識もないまま観た方が楽しめると思うので、簡単な感想をざっくりと:

・音楽の師弟愛などではなく、あくまでも教師と生徒のガチな戦いに最後まで徹しているところが素晴らしい。教師の一線を越えたスパルタ的な教え方はブラック企業みたいなのですが、主人公がそれに迎合したりせず反撃するところが巧いなあと。

・しかし主人公もけっこう性格に難がある奴だというのがポイント。議論を呼びそうな終り方(意図的にああしたらしい)も含め、安直な感動作にしてないところがいいですね。

・でもタイミングよく起きる事件とか事故がちょっとクサいところもある。話のベースとなった短編映画はインターネット上から削除されてて視聴できないんだけど、どのくらい簡潔にまとめられてたんだろう。

・J.K.シモンズのアカデミー賞受賞は当然ですな。マイルズ・テラーは琴欧州に似ている。

・控え目ながら効果的なカメラワークも賞賛されるべきであろう。監督のダミアン・チェズルは音楽ものというニッチな分野を得意としてるみたいだけど、とりあえず今後の作品にも期待。

新作コメディ番組 短評

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アメリカのテレビはミッドシーズンの時期に来ておりまして、忙しいのでろくにチェックできないうちに早くも打ち切られる作品が出てきたりするのですが、30分コメディはメシ食いながらさらっと観られることもあり、5本ほど観たので感想をば:

The Odd Couple (CBS)
・過去にも何度か映像化されたニール・サイモンの「おかしな二人」のリメーク。
・ズボラなスポーツコメンテーターをマシュー・ペリーが、生真面目な同居人をトーマス・レノンが演じる。
・マシュー・ペリーって「Studio 60」とかではコメディ以外の役にも挑戦してたんだけどね、どの番組も長続きしなくって「フレンズ」みたいなマルチカメラのシットコムに戻ってきたか。
・でも無難なコメディといった感じであまり面白くない。トーマス・レノンも生真面目な役は似合ってない。彼って頭いいんだからもっとエッジの効いたコメディをやるべきだと思うの。

The Jack and Triumph Show (Adult Swim)
・「30 Rock」のジャック・マクブレイヤーが落ちぶれた元人気子役を演じ、ロバート・スマイゲル演じるハンドパペットのトライアンフ・ザ・インサルト・コミック・ドッグが彼と一緒に番組に出ていた犬、という内容。
・アダルトスイムの番組なので例によってシュールな展開が続き、コミコンでも撮影がされて「スタートレック」の役者なんかが本人役で出演していた。
・クセがある内容なので万人受けするものではないが、俺は嫌いじゃないですよこういうの。

The Last Man on Earth (Fox)
・「ネブラスカ」のウィル・フォーテが、疫病によって全人類が死滅したあとに唯一生き残った男性を演じる。そこにクリステン・シャール演じる女性が現れるのだが、他にも女性が登場するみたい。
・監督は「LEGOムービー」のフィル・ロードとクリス・ミラーだが、あんな元気なものではなくもっと地味な内容になっている。
・「ユーモラスなドラマ」と言われれば納得いくのだが、これを「コメディ」と言えるかどうかは微妙…このような設定の作品を作るなら、やはり「Y: The Last Man」を作れよ!

Younger (TV Land)
・なぜか1シーズンで終ってしまった(ねえ、なんで?ねえ?)「Bunheads」のサットン・フォスターがバツイチのママを演じる。
・ギャンブル狂の夫と別れ、15年ぶりに働こうとした主人公が、年齢を理由に面接で落ち続けたために年を26歳だと偽って就職するものの、最近の若者文化についていくのに苦労する…という内容。
・サットン・フォスター(39)が26歳に見えるのか、という根本的な疑問は置いておくとして、AOLのメールアドレスをgmailに代えて若く見せる、といった細かいネタは面白かった。下の毛を処理してなくて年齢を疑われる、というTV Landにしてはエグいネタもあります。
・脚本は「SATC」のダーレン・スターで、共演にヒラリー・ダフ。これもドラマ寄りの内容だけど、働く女性ものとして日本でも受けそうな感じがする。

Unbreakable Kimmy Schmidt (Netflix)
・US版「THE OFFICE」のエリー・ケンパーが主演で、脚本はティナ・フェイ。元々はNBC向けに作られた作品らしい。
・終末論カルトの教祖に騙されて15年間を核シェルターのなかで過ごした4人の女性のひとりであるキミーが、解放されたあとも故郷には帰らずニューヨークに移り、完全な世間知らずながらもめげずに生きていく、という内容。
・「THE OFFICE」でもアーパー(死語)なおねーちゃんを演じていたケンパーですが、こっちはもっとヤバくてメンタルな人のよう。それでも嫌みな演技にならないのが彼女の魅力かな。
・ジェーン・クラコウスキーも出てるので「30 Rock」が好きな人は気に入るかも。

まあコメディ番組って話数を重ねることで大化けしたりするので、第1話で判断するのって好ましいことではないですね。それとやはりSNL絡みの勢力がやはり強いなあと。世間知らずの主人公がいる番組が多い気もするが、これは今にはじまった話ではないかな。
秋シーズンに始まったシットコムは相変わらず高い打ち切り率を誇ってるようですが、今回のものはどれが生き残ることになるのやら。