「Futurama: Bender’s Big Score」鑑賞

ff_futurama3_630.jpg

来た!観た!「フューチャラマ」の復活DVDムービー第1弾。ここに辿り着くまでは長い年月だったなあ。トレーラーがショボかったのと、冒頭で下ネタとグロがちょっと多かったことからあまり期待してなかったんだけど、なんのなんの見事に期待以上の出来を誇る作品になっていた。

話の舞台となるのはTVシリーズが終わってから2年後の3007年。プラネット・エクスプレスの面々はヌーディスト・ビーチで出会ったエイリアンたちによってオンライン詐欺にあい、事務所の資産をすべて奪われたほか、ベンダーはエイリアンの作ったウィルスをダウンロードしたことで彼らの言いなりになってしまう。さらにエイリアンたちはフライの尻になぜかあったイレズミに、時間旅行を可能にするコードが隠されていることをつきとめ、このコードを使ってベンダーを過去に送り、歴史上の財宝をごっそり奪い取らせてくるのだった。すべての財宝(エディ・ヴァン・ヘイレンのギターとかもある)を奪ったエイリアンは、もう誰も過去に戻れないようにフライを抹殺しようとするが、間一髪のところでフライはコードを使って2000年に逃亡する。そこでエイリアンたちはベンダーを過去に送り、彼にフライを殺させようとするのだった…。というのが主なプロット。タイム・トラベルが関係しているだけに、後のほうになると何人ものフライやベンダーが登場してきて話の時間線がかなり複雑になってくるが、「フューチャラマ」ならではのドタバタのおかげでそんなに気にはならない。

とにかく復活を待ちわびたファンたちへのサービスが満載の中身になっていて、プラネット・エキスプレスの面々はもちろん、ロボット・サンタやハーレム・グローブトロッターズ、そしてもちろんヒプノトード様といったマイナーなキャラたちも総出演。アル・ゴアも本人役で出てきて、とんでもないネタをやらかしてくれる。ウサギのビンキーもちょっと出てるでよ。ジョークもキツいのから他愛ないのまでがテンポよく出てきて観る人を飽きさせない。

そしてこのシリーズの強みの1つであり、「シンプソンズ」では決してきちんと表現できなかった「若者の恋物語」が今回もきちんと押さえられているのが素晴らしい。従来のフライとリーラの関係に加えて、今回はラーズという男が出てきてリーラと恋仲になってしまうのが重要なサブプロットになっている。いちおう俺と同年生まれという設定のフライが、いつまでたっても女に恵まれずダメ男のままでいるのを観るとものすごく共感してしまうのです。「シンプソンズ」の劇場版はまだ観てないけど、あっちよりも優れた作品なんじゃないのかな。

技術的な面ではシリーズ初となるHDの映像が奇麗でいい感じ。DVDの特典にはコメンタリーのほか「EVERYBODY LOVES HYPNOTOAD」のフルエピソード(30分ヒプノトードが映ってるだけ)なんてのもあってなかなか楽しい。「フューチャラマに関する数学教室」なんて映像もあるんだが、あれを観るとデビッド・コーエンをはじめとするスタッフが筋金入りのギークだってのがよく分かるぞ。

とまあ、DVD第1弾はそれなりの傑作だったと思う。あと3つDVDムービーが作られる予定なので、今後の期待はいやがうえにも高まるなあ。これらが売れてついにはTVシリーズの復活につながると最高なんだけどね。

The best music of 2007

avc_music.jpg

「AVクラブ」において2007年のベスト・アルバムが選出されていた。1位がアーケード・ファイアに2位がザ・ナショナル、3位がレディオヘッド…などなど…去年もまったく同じこと書いたけど、聴いたことないアルバムばっかだなあ。知ってるのはせいぜい13位のモデスト・マウスのやつくらいか。今年は近所に図書館が新しく出来たこともあって、積極的に新しい音楽を聴くようには務めてたんだけどな。

そういやマイブラの新譜が年内に出るという話はどうなったんだろ。

「メトロポリス」のリメイクだぁ?

metroposter1.jpg

俺が今までいろいろ映画を観てきたなかで、生涯のナンバー1作品はフリッツ・ラングの「メトロポリス」(1927)であることは以前にもどっかで書きましたが、その「メトロポリス」のリメイク話が持ち上がってるそうな。最近のリメイク狂いもここまできたか。しかも関わってるのはカロルコの古ダヌキ、マリオ・カサールだって。

「メトロポリス」の何が素晴らしいかというと、特殊効果はおろか音声も色もなかった時代に、あれだけの壮大な物語を脚本と演出で描ききったことが1つ。それと20世紀前半における社会の機械化に対する憧れと畏怖、資本家と労働者の広がる格差といった当時の思想が巧みに表現されていることに俺は感服してしまうのです。あとナチスの影響もどっかに出てるはずだ。要するに今から80年もの昔に、膨大な人力を動員して1927年のツァイトガイストを具現化すると同時に当時の未来に対する希望と恐れを映しだしている作品なわけで、これは今となっては文字通り失われた芸術だよなあ。実際にフィルムの一部は失われているし。とにかく作品の持つパワーというのが半端じゃないのです。

で、これを今になってリメイクしようとしたってさ、窓の外には高層ビルが建ち並び、あらゆるものが機械でオートメーション化されてる時代に我々は生きているわけで、そこでリメイクすることに何の意義があんの?美女に化けるロボットなんて今どきどこのガキも驚きませんぜ。そんなんだったらメディア王を描いた「市民ケーン」をリメイクしたほうがまだ現代に通じるものがあると思うけどね。

その昔マドンナがPVで「メトロポリス」をパクったときも頭にきたが、今回はもっと非道くなりそう。せめてジョルジオ・モルダーがやったような、最近の音楽をつけて再公開するくらいの程度にしといてくれないかね。

「hulu」ベータ版開始

hulu.jpg

NBCとFOXによる映像ストリーミング・サービス「hulu」のベータ版がやっと使用開始になった。1ヶ月以上前にサービスに登録したのに何の返事もなかったから、本当に立ち上がんの?と思ってたけどやっと本登録の通知が来た次第です。

NBCとFOXのサービスだから「シンプソンズ」や「HEROES」「30 ROCK」「ARRESTED DEVELOPMENT」といったTVシリーズのエピソードがフラッシュのストリーミングとしてウェブブラウザから視聴できるというものらしい。とはいえこうしたサービスの常として、「アメリカ以外の国では視聴できません」というメッセージが出てきて日本からは視聴不可になっている。利用者がコメントを残せるようになってるんだけど、視聴できない外国人(特にカナダ人)から早くも罵倒されまくってるようだ。プロキシを通せば視聴できるんじゃないかと思って少し試してみたけど成果なし。また今度いろいろ試してみます。

作品の品揃えはそれなりにいいんだけど、当然ながらずっとタダで視聴できるわけじゃないだろうから、今後はこれをどうやって有料化していくんだろう。NBCといえば会長がアップルに罵詈雑言を述べてiTunesストアと決別したわけで、最近は独自でオンラインサービスを確立させるのにやっきになってるようだけど、もしこのhuluが成功すればABCやFOXといった他の会社もiTunesストアを去っていくことになるのかな。まあ成功するより失敗する確立のほうが高い気はするが。

「Gayniggers from Outer Space」鑑賞

20070506184327gay.JPG

そのあまりにもな題名からカルト人気を博しているデンマークの短編映画「Gayniggers from Outer Space」をYouTubeでチマチマと観る。

内容はタイトルそのまんま。男だけが住むアヌス星からやってきたゲイの黒人の宇宙人たちが、宇宙を旅行中に地球を発見。そこの女性の存在に驚愕した彼らは、地上に降り立って光線銃で女性たちを抹殺していき、地球の男性たちを解放するのだった…。というだけの話。一見ブラクスプロイテーション的な内容ながら、ロシアや中国、ドイツなんかも一緒にコケにしていたりする。チープながら味のある特殊効果や、内容はバカみたいなのに変にダウナー系の音楽が鳴り響いていてまったりしてるところなんかは、ジョン・カーペンターの「ダーク・スター」を彷彿させる。

何の意図を持って作ったのかがまるで分からないけど、それなりに良く出来た作品。デンマーク映画侮りがたし。