「ヒストリー・オブ・バイオレンス」鑑賞

デビッド・クローネンバーグの最新作「ヒストリー・オブ・バイオレンス」を観る。米アマゾンからDVDを購入したんだけど、もう日本でもやってんだって?劇場に行くの面倒だからまあいいや。 これは「クラッシュ」や「スパイダー」といったクローネンバーグの他の作品に比べると、意外なくらいにストレートな内容の映画だった。後半のストーリー展開が原作とかなり違っているけど、映画版は独自にうまく話をまとめていっているし、細かく比較するのは野暮でしょう。

原作では主人公ひとりの「暴力の歴史」に焦点が当てられていたのに対し、映画では1つの暴力行為がさらなる暴力を呼び、さまざまな人々(特に主人公の息子)に影響を与えていくという点が興味深い。しかもその暴力の大半は無差別・無意味な殺人なんかではなく、自分が生き残るために必要な行為として淡々と行使されていく。まるで人間はどんなに文明化しようとも、結局は暴力的な生き物なんだよと示すかのように。そしてその代償として、ごく普通の家庭だったはずの主人公一家の結束にはヒビが入っていく。でもここらへんの描写はかなり微かなものだし、エッチなシーンやアクションもそれなりにあるので、そのままテレ東の木曜洋画劇場向けの作品になりそうかも。プロット自体はトラッシュ映画、という点では「ザ・フライ」とかに通じるものがあるかな。んでもってラストはちょっとホロッとさせてくれる。

冒頭に出てくる、いい年した奥さんのコスプレにはちょっと引いたけどね。

「INFINITE CRISIS」読了

DCコミックスの大イベント「INFINITE CRISIS」の最終話である#7を読む。途中での感想については以前に書いたけど、いざ読み終わっても、まあ、何というか、「悪くはないんだけどメチャクチャいいわけでもない」シリーズだったなあ、という感じ。「ZERO HOUR」よりは良かったけどね。 ヒーローたちが悪党と壮絶に戦うシーンなんかはかなり面白いんだけど、やはり気になってしまうのが黒幕の正体。シリーズの前作にあたる「CRISIS ON INFINITE EARTHS」でアレックス・ルーサーやスパーボーイは美しく別世界へと旅立っていったわけで、そんな彼らが悪者となって戻ってくる動機付けがどうも弱いように感じられるんだよね。うーん。最後に惑星型グリーン・ランタンであるモゴが登場したのはマニア心をくすぐられましたが。

まあこのイベントによりDCユニヴァースは相当変わるみたいなので、今後の展開に期待しましょう。

「DOCTOR WHO」新シーズン開始

こないだ新シーズンの始まった「ドクター・フー」が非常に面白い。 新ドクターを演じるデビッド・テナントはちょっと若すぎるかもしれない、と以前に書いたけど、前ドクターのクリストファー・エクレストンがそのキツい訛りのせいか少し演技が大味に感じられるのがあったのに対して、テナントはコメディとシリアスの両方を巧妙に演じて、ドクターの素頓狂な性格をうまく醸し出している。脚本も前シーズンに比べて手慣れてきた感じがするし、セットやSFXも80年代のショボいやつに比べて格段に向上しているのが嬉しい。もっとも子供の頃はあれが最先端のSFXだと思って観てたんですけどね。

ドクターのコンパニオンを務めるローズ役のビリー・パイパーが相変わらずドブスなのはアレだけど、こないだなんかは昔のコンパニオンだったサラ=ジェーン・スミスとか犬型ロボットK9が再登場したりして、オールドファンへのサービスも忘れてはいないのです。アメリカのSFドラマはどうしてもドンパチに重点が置かれがちなのに対し、このシリーズはドクターが知識とウィットを使って事件を解決していくのが面白い。未来の地球やヴィクトリア王朝時代など、毎回違った世界を舞台にしてドクターが活躍していくのはSFの醍醐味ですね。

そして今度はついに宿敵サイバーメンが再登場するそうで、これからも目が離せないシリーズになりそうだ。

「SUPERMAN RETURNS」新トレーラー

すげえ。 トレーラーを観るだけで背筋がゾクゾクしてくるなんて久しぶりの経験なのです。何よりもジョン・ウィリアムズのあの名テーマを使っているのが素晴らしい限り。ケヴィン・スペイシー演じるレックス・ルーサーも憎々しくていい感じみたいだ。今回のロイス・レーンは子持ちなんすね。

あー早く観たい。

ニール・ヤングの新作

「大統領を弾劾しよう」なんて露骨なタイトルの曲が収められた、ニール・ヤングの新作アルバム「LIVING WITH WAR」が発売前にネット上で全曲ストリーミング試聴できるようになっている。 このアルバムは最初から最後まで反イラク戦争のメッセージに満ちたプロテスト・アルバム。ヤング自身はカナダ人であることから、例によってフォックス・ニュースなんかでは「アメリカ様をケナすんじゃねえ」と叩かれてるみたいだけど、ヤングが政治的な内容の歌を歌うのなんて昔からやってることでしょ。70年代に州兵が大学生を射殺した事件を扱った「オハイオ」とか。アルバムの最後に「AMERICA THE BEAUTIFUL」のゴスペル・バージョンなんかがあるのは流石にクドいような気もしなくもないけど、なんせタダですから時間があれば聴いてみてください。このサイトで試聴できます。

同世代のロッカーたちがどんどん日和ってくのに比べて、相変わらず怒りと熱意を込めた歌を作るヤングってカッコいいなあ。