「未来惑星ザルドス」鑑賞

ジョン・ブアマンは名匠だと思いますが、彼がこの作品で何を伝えたかったのかは最後まで分からず…。生と死(もしくは不死)がテーマであることは理解できるんですけどね、なんかいろいろ詰め込みすぎてプロットが解消されない、頭でっかちの作品になってしまったような。

ごく限られた集団が超能力と技術力を備えて他の民を支配しているという設定はロジャー・ゼラズニイの「光の王」に似てると思ったんだが、どうでしょうか。「スター・ウォーズ」以前のSF映画って、こういう不思議な感覚を持ったものが多かったんだよな。有名どころでは「2001年」とか「THX-138」もそうだし、あと「2300年未来への旅」とか。

物語の大半を赤フンで過ごすショーン・コネリーは可も不可もありませんが、シャーロット・ランプリング様のツンデレっぷりが麗しいのでございます。でもあまり観る必要のない作品だと思う。

「クール・ワールド」鑑賞

長らく探していたDVDを偶然近場で発見。「ウィザーズ」や「フリッツ・ザ・キャット」で知られるラルフ・バクシのアニメと実写の合成映画。1992年公開。

物語の発端は1945年。軍隊帰りのフランク(ブラッド・ピット)はバイク事故に遭った衝撃で、乱痴気騒ぎを繰り広げるアニメの住人が暮らす世界「クール・ワールド」にやってきてしまう。そこで彼は刑事として暮らすことに。そして時代は現代へ移り、今度は刑務所帰りのマンガ家であるジャック(ガブリエル・バーン)がクール・ワールドに飛ばされてくる。彼は色情狂気味のアニメ少女ホリーといい仲になるが、何故かアニメのキャラと人間がセックスするとそのキャラは人間になれるという決まりがあって、これを望んだホリーはジャックとやってしまい、現実世界で人間になって騒ぎを巻き起こすことに…といった話。内容的には後発の「モンキーボーン」にとても似ていて、主人公がやってくる別世界がグロテスクなキャラクターに満ちた地獄のようなところであったり、そこから抜け出したキャラクターが騒動を起こすところなんかが共通している。

ストーリーは行き当たりばったりでクール・ワールドに関する説明なんて殆どないし、俳優たちも適当に演技してるのがミエミエ。クール・ワールドだと非常になめらかな動きをしていて、それなりに艶やかな容姿だったホリーが人間になったとたんにキム・ベイシンガー(当時39歳)へと劣化したのには萎えたなあ。二次元嫁を3次元の世界に連れてきては行けないよ、という教訓でしょうか。せっかくデビッド・ボウイが主題歌歌ってるのに、こんな駄作ではもったいないよな。

でもクール・ワールドの住人のハチャメチャぶりは凄まじくて、そこらへんはラルフ・バクシの本領発揮といったところか。ああいう悪趣味な雰囲気はまだCGアニメだと表現できないですね。これが70年代とかだったらカルト的人気を誇ったんだろうけど、90年代ではもはや時代遅れになってたのかなあ。バクシはこれ以来長編映画を作ってないし(この映画を製作中にも相当トラブったらしくて、プロデューサーをぶん殴ったとか)、ドン・ブルースとかジョン・クリクファルシといったアニメーターについても最近は話を聞かなくなったし。非ディズニー系の2次元アニメーターには世知辛い世の中になってしまったのかな。

「ゴジラ対へドラ」鑑賞

来週の連休までにかけて、今まで観そびれてた映画をいろいろ観てこうと思うのですよ。

ヘドラって公害を食べてヒッピーを殺してくれるなんて、実はいい怪獣なんじゃないか?違う?ゴジラ作品のなかでは異色作であることは認めるが、間の伸びた戦闘シーンや場違いなアニメ、4度も繰り返される主題歌などあちこちで映画として破綻している感があるのは否めない。まあ71年当時の雰囲気が分かるのは面白いですが。なぜゴジラの放射能火炎で電極版が動作するのかは分からんな。

あと当時の怪獣映画の定番だった「怪獣に共感できる少年」ですが、俺が小学生のときに「ガメラ」シリーズとか観てたときでも子供だましに感じたけど、今になって観てもウザったく感じられるような。この映画をリアルタイムで観てた小学生たちは、こういう少年が出てくることを素直に喜んでたんだろうか。

「9」(短編)鑑賞


9月9日にアメリカで公開されたCGアニメ「9」のもとになった短編。人類が絶滅し荒廃した地球において、意識をもった人形「9」とその仲間たちが、巨大な怪物ロボットの追跡から逃れようとする…といった内容の作品らしい。

短編を観る限りではロボットとの戦い方とかはあまり目新しいところがなくて、アクション・ゲームのオープニングムービーのような感じがするのは否めない。でもキャラクターデザインは斬新だしアニメの出来も良いので、結構楽しめる作品になっている。

劇場版の評判も概ね良いようなので機会があれば観てみたいものですが、果たして日本での公開はいつになることやら。

「宇宙(そら)へ。」鑑賞

鑑賞権をもらったもので。有楽町のみゆき座ってスカラ座2があったところに移ってたんですね。

NASAの宇宙開発を扱ったドキュメンタリーで、マーキュリー計画からはじまりジェミニ計画、アポロ計画、そしてスペース・シャトルといった宇宙への挑戦が当時の貴重な映像とともに紹介されていく。ガス・グリソムの帰還カプセルが沈没する瞬間がフィルムに収められていたなんて知らなかったよ。

全体的に淡々としている印象はあるものの、月面着陸や宇宙遊泳のシーンなどは素晴らしいし、劇場でなくてもDVDとかで観る価値はある作品かな。宮迫博之によるナレーションは下手ではないものの、あれより上手い人はもっといるでしょ、という感じ。

あと話の盛り上がりとしては、これはもう仕方ないんだけれど、やはりアポロ11号の月面着陸のところがいちばん面白くて、あとは地味なミッションばかりになっていくような気がする。あれだけアナログな機材で人を月まで送ったスタッフは本当に凄かった。それに比べるとスペース・シャトルは変に洗練されてる一方で事故が多いし。

最近ではロケットが打ち上げられてもロクなニュースになりませんが、かつては打ち上げが世界的イベントだったことがこの映画を観るとよく分かる。また誰か早く月とか火星に人を送ってくれないかなあ。