「MOONGIRL」鑑賞


ヘンリー・セリックが「CORALINE」の前に製作した短編アニメで、彼にしては珍しくオールCGの作品になっている。

夜に釣りをしてた少年が星でできたナマズに連れられて月に行くと、そこにはムーンガールという少女がいて…という物語。ストップモーションに比べてCGの画作りは凡庸に見えるし、月の外に怪物がいる理由もいまいち分からない。あとあのラストはハッピーエンドなの?単に仕事を次の人にまかせただけのような。

でもまあこうしてYouTubeでタダで観れるので、サクッと鑑賞する分にはいい作品かも。音楽担当はゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツだし。本当は「コラライン」もTMBGが音楽を担当するはずだったのが、作品のトーンに合わないという理由で起用されなかったんだよな。1つだけ劇中で使われてる曲がやたら良い曲なので、彼らが作ったという残りの楽曲も聴いてみたいところです。

「レスラー」鑑賞

遅ればせながら。

いや、非常に優れた映画なんですけどね。ただダーレン・アロノフスキーの映画だというところにどうしても違和感を感じてしまうなあ。今までの彼の作品と全然違うタッチなので。まあここらへんでちょっと地味な映画を作りたくなったんでしょうか。底辺の人々の描写は「レクイエム〜」に通じるところがあるけどね。

ケットル星人のごとき容姿のミッキー・ロークの演技が素晴らしいのはいわずもがなだが、ダメ男を叱る女性2人の姿がもっと怖かったのです。難点を挙げるとすれば脚本がちょっと固いというかクリーシェ気味なところで、カッターで指を切りそうだと思わせておいて、本当に切ってしまうあたりはちょっとストレートすぎるかと。でも脚本家のロバート・シーゲルは「オニオン」出身だし、彼がこんど監督&脚本を担当する「BIG FAN」なる映画は結構面白そうなので今後に期待。

個人的には、アロノフスキーの作品だという先入観がなければもっと楽しめたかもしれない。「レクイエム〜」にしろ「ファウンテン」にしろ、あの人の新作って自分の中では大イベント的なところがあったので、変に期待しすぎていたのかも。でもいい作品ですよ。

「CORALINE」鑑賞

おもしれー。老若男女が楽しめる素晴らしい作品。

ニール・ゲイマンの原作をヘンリー・セリックが映像化したもので、作家の両親とともに田舎の古びた家に引っ越してきたコララインという少女が主人公。両親にかまってもらえず、退屈しきっていたコララインはある日、鍵のかかった小さな扉を発見する。鍵を開けて扉を抜けると、そこはボタンの目をつけた「別の両親」たちが彼女を迎えてくれる別世界だった。おいしい料理や愉快な仲間たち、美しい庭などに魅了されたコララインはすっかりこの別世界に夢中になるが、そこには暗い秘密が隠されていて…といった感じのお話。子供向けの幻想的な話のようで、不気味なトーンがずっとあるのがゲイマン調ではある。

とにかくストップ・モーションによる映像が非常に美しく、夜の庭やネズミのサーカスの場面などには圧倒される。これはDVDよりも映画館の大きなスクリーンで観たほうが絶対良いですね。というか日本で公開が決まってないの?「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」があれだけ人気あるんだから、日本でもヒットする土壌はあると思うんだがなあ。ダコタ・ファニングやテリ・ハッチャー、ジョン・ホッジマンといったセレブな声優陣も特に問題なし。階下に住む老婦人コンビにフレンチ&サンダースの声をあててるところもニクいすね。

ちなみにDVDには3Dバージョンも付属していて、劇場版のような3Dグラスではなく例のチープな赤青グラスで観るんだけど、あまり3Dっぽくならなかったような。むしろ映画の醍醐味である色調が台無しになるし、3Dで観るメリットはないぞ。それよりも驚いたのが、iTunesなどで映画をダウンロードできるコードが付いてきたことで、簡単にiPhoneなどで映画を持ち運べるようになっていた。至れり尽くせりというか、DVDもこうしたオマケをつけて売られるようになってきたんですね。

「ゼイリブ」鑑賞

前から観たかったのよ、これ。

前半の30分くらいは、突然テレビに映し出される海賊放送や人民はコントロールされているというメッセージ、上空を旋回する警察のヘリコプターや住民を襲撃する機動隊などの描写が、例のカーペンターな音楽にあわせて独特な雰囲気を作ることに成功しており、「おおっ、これはビデオドローム!」とか思ったんですけどね。

でもエイリアンたちを識別できるサングラスをかけるようになってから、無口だった主人公が急に饒舌になって、かの有名な決めゼリフ「俺はここにガムを噛み、ケツを蹴りに来た。そしてガムは切らしている」を発してからはズルズルとB級映画のノリになっていくところが、まあジョン・カーペンターかなと。あの意味もなく延々と続くケンカとか、背広姿で異星に向かう宇宙港とか、全体のストーリーとあまり関係ないところの描写がやけに凝ってたりするんだよな。

でも扱っているテーマは非常に興味深いものがあるし、かなり楽しめる作品だった。例によってリメイクの話があるそうだけど、「要塞警察」も「ハロウィン」もリメイク版は評判悪いんだから無理して作ることもないのにね。

「モンキーボーン」鑑賞

こないだ「コラライン」のDVDを注文したので、その予習としてひとつ。監督自身が駄作と認めてるような作品だが、それなりに面白かった。

確かに演出は拙いし、話の展開もトロかったりするんだが、それはそれで味のある映画かと。特に前半の、昏睡状態に陥った主人公の悪夢のシーンなんかは見応えあり。特に地獄(辺獄?)の「ダウンタウン」の描写はザ・レジデンツの「バッドデイ・オン・ザ・ミッドウェイ」に通じるものがあるな。

出演者ではチョイ役であるものの解剖医を演じるボブ・オデンカークが相変わらず素晴らしい。あとはクリス・カッタン。あの人ってジミー・ファロンの10倍くらい面白いと思うんだけど、最近あまり話を聞かなくなっちゃいましたね。そして俺は今のところブレンダン・フレイザーが出ている駄作というのを観たことがないかも。そんなに観てませんが。

3連休でもやることがなくて家でゴロゴロしてる人間が、サクッと観るにはうってつけの作品。