「THE INTERVIEW」鑑賞

The Interview
んで今年の最初に観た映画がこれ。

巷でいろいろ話題になってるので大方のあらすじをご存知の人もいると思うが、セレブ相手のゴシップ・インタビューを得意としている番組のホストとプロデューサーが、実は北朝鮮の金正恩がその番組の大ファンであることを知り、彼に生放送でインタビューする機会を与えられる。これで俺らも真っ当なジャーナリスト扱いされると浮かれる2人の前にCIAが現れて、アメリカを核攻撃すると脅している金正恩をこの機会に極秘で暗殺するように依頼する。2人はこれを仕方なく承諾するものの、ホストの方は金正恩と接しているうちに情が移ってしまい…というような展開。

チャラけたホストを演じるのがジェームズ・フランコで、心配性のプロデューサー(ユダヤ人)がセス・ローゲン。ファニーマンとストレートマンという組み合わせはコメディの王道ですが、これに下ネタとかアメリカン・カルチャーのジョークとかがテンコ盛りになってます。英語でないと分かりにくいジョークもあるので、もし日本で公開されたとしてもそんなにウケなかったんじゃないかな(日本のソニーピクチャーズはDVD発売も含め完全に封印する予定だった)。

最初の3分の1くらいはリジー・カプラン演じるCIAのエージェントとのやりとりが多くて、彼ら3人は「フリークス学園」からの仲なので相性はピッタリですね。そこからフランコとローゲンが北朝鮮に行き、出会うのがランダル・パーク演じる金正恩(あんま似てない)。ケイティ・ペリーをはじめとする西洋文化が好きで、建国者の家系の後継ぎとしてのプレッシャーを常に感じている彼は意外といい人として描かれている。もちろん暴君としての側面もあるんだけどね。あとは彼の側近がヒロイン的な役回りになってます。

北朝鮮というかアジア人をコケにしたような描写も無くはないのだけど、外国の要人の暗殺を繰り返すアメリカを風刺したようなセリフもあって、思っていたよりも真っ当な作りのコメディであった(当初は金正恩の顔が溶け落ちるシーンなどもあったらしいが、上層部の判断で控え目になったらしい)。身内ネタに徹していた「THIS IS THE END」よりも個人的には良かったかも。

ソニーピクチャーズへのハッキングがこの映画とどのくらい関係があるのかはまるでわからないけど、まあ国の首脳をここまでコケにしたら快く思わない人もでてくるだろうな。こないだの「ドクター・フー」特番にあった「地球人は『エイリアン』なんて名前のホラー映画を作ったのか?なんて失礼な。異星人に侵略され続けてるのも無理はない」というセリフを連想してしまったよ。コメディたるものタブーにも挑戦していかないといけないわけですが、表現の自由とか権力の風刺などといった大それた論議にかけるほどの作品でも無いような気がする。すったもんだした挙げ句にVODでもリリースされてそれなりの収益を上げたわけだが、特異なケースであって今後のVOD市場に与える影響も大きいとは思えないし(全てはソニーの壮大なステマである、とか勘ぐってる人たちはスルーしましょう)。

とはいえ今回の騒動が世界的な話題になったおかげで、これを観なければならないと感じた各国の首脳やお偉方も多いだろうから、そんな人たちが「臭いチンコ」や「ウンコ漏らした」というジョークを目にすることになっただけでも、この映画の使命は達せられたと考えて良いだろう。何の使命なのかよく分からないけど。

謹賀新年

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明けましておめでとうございます。

昨年は仕事の方はいつになくはかどったと思うのだけど、相変わらず周囲には理解されてなくて、何だかなあという感じでした。しかも今年は海外から強力な競合がやってくるみたいで、そろそろ身の振り方を改めないといかんかなと考えております。

プライベートのほうは相変わらず独り身で気楽ではあるのですが、自慢することでもないですかね。身体を崩して仕事を辞めることになった人の話とかもこの年になるといろいろ耳にするので、皆様も健康にはお気をつけください。肉はなるべく食べず、砂糖の摂取も控えて、徒歩に励みましょう。昼寝も重要だよ。あとは慢心して自滅した人もよく見かけるので、いつ何事もすべてダメになるかもしれないと思いながら1年を過ごしたいですね。

今年の目標としては、1日1曲は新しい音楽を聴いてみたいと考えております。あとはやはり手品を学びたいなあ。

それでは今年もよろしくお願いいたします。

2014年の映画トップ10

評論家の方々がお選びになられている「6才のボクが、大人になるまで。」とかまだ観てないし、「アンダー・ザ・スキン」とか「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」とかが心の琴線に響かなかった俺ですが、今年は粒ぞろいの作品が揃った年だったような。ブロックバスター作品でも「ゴジラ」や「ガーディアンズ」みたいにちゃんと作り込んだものが多かったせいですかね(「トランスフォーマー」除く)。とりあえず上位5本と次の5本を、観た順にならべました:

・「アクト・オブ・キリング」
年の初めに観たのでインパクトはもう薄れたが、その重厚な犯罪の告白は衝撃的であった。続編はどういう内容になるんだろう。

・「ウルフ・オブ・ウォールストリート」
ディカプリオってやはりコメディが向いてるのではないか、と長年感じてたことがズバリ当たったような作品。金と欲望がぎっちり詰まった3時間。

・「X-MEN: フューチャー&パスト」
今年のアメコミ映画はみんな当たりなのだが(「シン・シティ」も大目に見る)、個人的にはやはり新旧のフランチャイズをしっかり融合させ、3つくらいのプロットをきちんと語り尽くしたこの作品をベストに推したい。続編はこれを超えるの難しいのでは。

・「ザ・レイド GOKUDO」
日本では意外と客が入っていないようなんだけど、なんかシーンをカットしたんだって?アクション映画としては今年のベストですな。

・「インターステラー」
突っ込みどころはいろいろあるんだろうけど、実験的なSF映画できっちり客を呼べるところは賞賛すべきだろう。

次の5本(こっちも観た順)
・「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」
・「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」
・「LEGO® ムービー」
機内で観たという引け目がなければもっと上にいったかも。最後のメタな展開はほんと素晴らしい。
・「グランド・ブダペスト・ホテル」
・「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」

書いてて思ったが、別に5本ずつに分けなくても良かったかな。まあいいや。

あとは「ゴジラ」「リアリティのダンス」「THE BATTERED BASTARDS OF BASEBALL」「ヒックとドラゴン2」などが良かったです。2015年も期待の作品が目白押しで、全米の興行成績は過去最高になるのではないかという皮算用もされてるようですが、みんなきちんと日本でも(早めに)公開されてくれると良いですね。

「ヒックとドラゴン2」鑑賞

How to Train Your Dragon 2
日本じゃ結局劇場公開しないんですってよ奥さん。

舞台は前作の5年後。青年となったヒックはトゥースレスとともに未知の土地の探索を行なっていたが、ある日ドラゴンを狩る男たちの集団に遭遇する。彼らを探ったヒックは氷に包まれたドラゴンたちの巣を発見し、そこを守る意外な人物に出会う。しかしドラゴンの撲滅を狙う男ドラゴの魔の手はその巣、さらにはヒックたちの故郷であるバークにも伸びてきて…という展開。

前作は本当に大傑作のアニメでして、今でもサントラをよく聴いたりするのですが、少年の成長とか異種族との和解とかボーイミーツガールとか、少年ものの王道の展開を真っ当から描いたところが素晴らしかったわけですね。それをやってしまったあとの今作では弱冠ネタ切れというか話が散漫になっている感が否めないが、しかしヒックが部族のリーダーへと成長していくさまはしっかりと描かれており、その象徴として重要な人物が○○したりと、結構ダークな展開が続くようになっている。その一方でケラケラ笑えるようなジョークも散りばめられているよ。

前作以上に多くの種類のドラゴンもでてきて、アルファ級(前作のボスみたいな連中)のドラゴンが暴れるところなんかは怪獣特撮のファンも満足できるんじゃないだろうか。ヒューレット・パッカードの新しいレンダリング・エンジンによって作られたグラフィックも、雲の上で舞うドラゴンとか夕陽の雪原などが非常に美しい(前作に続いてロジャー・ディーキンスがビジュアル・コンサルタントを担当)。大きなスクリーンで観たかったなあ。

声優陣は前作の人たちがそのまま復帰。ジェイ・バルチェルのヒックは前作だとナヨった感じが合ってたんだけど、青年になった今作ではちょっと頼りなく聞こえるかな。クレイグ・ファーガソン演じるゴバーが前作よりも重要な立ち回りを演じていていい感じ。一方でケイト・ブランシェットが新キャラを演じているものの、こないだ「ホビット」観たばかりなのでまたファンタジー映画に出てるのねとちょっと食傷気味である。今回はキャラクターが歌うシーンもあって、あまり個人的には好きではないのだけど、シェーン・マクゴーワン作詞でヨンシー&ジョン・パウエル作曲という珍しい組み合わせの曲なので大目に見ることにする。

まったく期待せずに観たら大傑作だった前作と比べるとインパクト的には弱いものの、「アナ雪」「ベイマックス」などとも勝るに劣らない出来の作品ですよ。なんでこれが日本で公開されないのか、ほんと残念。

「LAST CHRISTMAS」鑑賞

Doctor Who_ Last Christmas
12代目ドクターになってから初の「ドクター・フー」クリスマス特番な。そんなに重要な展開とかは起きないんだけど、いちおうネタバレ注意。

ドクターと別れてクリスマスの晩に寝ていたクララたんの家の屋根にサンタクロースが落ちてきます。呆気にとられる彼女の前にドクターもやってきて、2人は北極の研究基地へ行くことに。そこでは4人の研究員がいるのですが、ほかの研究員は「夢ガニ」という宇宙生物に襲われて仮死状態になっていました。「夢ガニ」はフェイスハガーのごとく人の顔にとりつき、その人に夢を見させながらゆっくり脳を食らう恐怖の生物だったのです。この生物から身を守る方法を考えるドクターたちですが、クララたんが「夢ガニ」の餌食になってしまい…というプロット。

基地で怪物に襲われるという展開は「Warters of Mars」をはじめ何度もやってるので目新しさはないが、今回は「夢ガニ」が夢を作り出すということで、何が現実で何が夢なのかが分からないという設定が話を面白くしている。夢から覚めたつもりがそこはまた夢で、そこから醒めてもまた夢だった…と幾重にも夢が作られているのはまるで「インセプション」のよう。前シーズンで○○したクララたんの恋人ダニー・ピンクが夢のなかで再登場するのも巧いな。「すべてのクリスマスが最後のクリスマスだ」というタイトルの意味も良かった。

ドクターたちを助けるキャラクターとしてサンタクロースが登場していて、なんでサンタが?というのは観てからのお楽しみ。エドガー・ライトの映画でお馴染みのニック・フロストがサンタを演じていて、ドクターと真っ当にやりあえる奇人っぷりをうまく出している。ただヒゲで顔が隠れていて表情がよく見えないけど。さらに暗い基地の中と夜空の下で話が進むため、全体的に映像が暗いのも気になったな。

夢また夢の幻想的な内容と、ドクターとクララたんの関係がうまく描かれていて、「A Christmas Carol」ほどでないにしろクリスマス特番のなかでは良く出来た方だったな。この話でクララたんが番組を去るという噂もまことしやかに流れていたわけですが、来シーズンも出演するようでめでたしめでたし。シーズン7では不思議少女として描かれていた彼女が、シーズン8ではもっと人間味のある女性になっていてとても良かったわけで、当分はこのコンビによる話が続くことに期待します。