「Revolution」鑑賞


こんどNBCで始まる、「スーパーナチュラル」のクリエーターによるシリーズ。プロデューサーにJJエイブラムスが名を連ねていて、第1話の監督をジョン・ファブローが務めていた。

ある日突然、世界中のあらゆる技術が停止し、電力はおろかエンジンや電池も使用できなくなる「ブラックアウト」と呼ばれる現象が発生する。これによって世界の文化は壊滅し、人々は中世並みの暮らしを強いられることになった。そして舞台は15年後。若き少女チャーリーが暮らす集落に、その一帯を支配する私設軍の一味がやってくる。彼らはチャーリーの父親が「ブラックアウト」の原因について何か知っていることをつきとめ、彼を確保しにきたのだ。しかし生じた小競り合いによって父親は死亡し、チャーリーの弟は私設軍によって誘拐されてしまう。チャーリーは弟を救出するため、父親の言葉に従ってシカゴに住むという叔父を探しにいくのだが…というような話。

最近はめっきり減った「LOST」ライクな話で、文明が廃れた世界を舞台にしてる点は「ジェリコ」に似てるかな。ボウガン持って戦う少女が主人公なのは「ハンガーゲーム」あたりも意識してるんだろうか。エンジンが使えないのに銃は使えるとか、原始的な暮らしをしてるのにみんな化粧はバッチリで、夜はロウソクをふんだんに使った優雅そうな暮らしをしてるとか、いろいろツッコミどころがあるのには目をつぶろう。

むしろ気になるのは世界観がどうもみみっちいことで、集落からシカゴまで一昼夜くらいで到着するし、シカゴであっという間に叔父を見つけるし、どうも世界規模の話というよりも箱庭で行われてる物語という感が否めないんだよな。文明が荒廃したあとの世界の描写は「ウォーキング・デッド」や「フォーリング・スカイ」のほうがずっとリアルだったような。

キャストには「ブレイキング・バッド」で圧倒的な威圧感をもった悪役を演じたジャンカルロ・エスポジートがここでも私設軍の士官という悪役を演じてるけど、やはり「ブレイキング・バッド」と比べると地上波向けというか怖さが全然無いですね。あとのキャストはよく知りません。

「ブラックアウト」の原因についていろいろ伏線が張られたりはしているのだけど、「THE EVENT」や「フラッシュフォワード」みたいにどうにか1シーズン続いて、適当に謎が解決されて終わるような番組じゃないかなあ…。視聴率が低迷しているNBCに、こういう話がズルズル作品は向いてない気もするのだが。まあでも「LOST」ライクな番組ということで日本ではどこかの局がいずれ放送するのでは。

八丈島旅行


最近はいまさら夏休みモードになっててブログの更新が滞ってるのですが、週末に八丈島へ個人旅行してきたので簡単な手記を。

羽田から早朝の便に乗ったら1時間もしないうちに到着。オンボロなレンタカーを借りて島巡りをすることに。コンビニやマックなどが無いことは聞いてましたが、飲食店やスーパーなども数えるほどしかなく、本屋は一軒、パチンコ屋が二軒くらい。当然映画館やDVDレンタルなども無く、ここは本当に東京都なのかと思うばかりの過疎っぷり。かといって観光客向けの設備などが充実してるわけでもなく、看板や標識が色褪せた、時代に取り残された感の強い島でしたね。郵便局と駐在所は多かったかな。

そんな町なかを通ってから三原山をぐるっと廻り、底土のビーチへ。ビーチといっても火山島なので黒い火山岩がむき出しになってるわけで、沖縄みたいな遠浅の砂浜のようなものはなし。足のつかない深さのうえに海流の流れが速く波も強いので、スノーケルだけで潜ったら結構怖かったよ。スキューバダイビングするとウミガメとかが見られて楽しいようですが。でも魚がチラホラいました:

あまりビーチで長居することもできず、あとは民俗資料館に向かう。江戸時代から罪人の流刑地として「発展」した島ということで、詐欺で捕まった商人によって芋焼酎がもたらされたとか、島の風俗文化を書き記した偉い人がそもそも江戸で女子供を含む7人を惨殺してたとか、なかなか裏のある歴史が面白かったですよ。島人の起源は漂着した妊婦が息子と交わってできた子供たち、という手塚治虫の「火の鳥」を彷彿とさせる伝承も興味深いな。島流しの場所なのに、そこで罪を働いた人は横の八丈小島(生活環境が過酷すぎて現在は無人島)にさらに島流しにされたらしい。

ホテルに一泊したあとは八丈富士を目指す。車で行ける登山口から頂上までは300メートル程度ということで余裕こいてたものの、山道の傾斜がきつくてすぐバテる。それでもどうにか辿り着いた山頂は、火山なのでカルデラになっており大きな窪みに木が生い茂ってるジャングル状態。火口のなかに神社があったり、カルデラ一周のコースなどもあったのだがサンダル履きではキツかったので下山することに。見晴らしはよかったですよ:

あとは水着で入る露天風呂に入ったり、時間を適当につぶして夕方の便で帰る。スキューバとか釣りといった目的があればもっと楽しめたんだろうけどね。とりあえず1泊2日でぜんぶ見て回れるような場所でした。

「ドクター・フー」シリーズ7開始


やっと始まりましたよシリーズ7。最近はイギリスとアメリカで同日に放送されるようになったので欧米の人たちはみんな首を長くして待っていて、知らぬは極東の日本人のみ。

前にも書いたようにシーズン6はサイレンスやらリバー・ソングやら「宇宙最古の質問」などといった謎というか伏線が乱雑していていまいちスッキリ楽しむことができなかったのですが、少なくともこのシリーズ7の第1話はサスペンスが満載で、最後にホロリとさせてくれる優れたエピソードであった。

今回のシリーズに先駆けてウェブで公開されたミニエピソードで示唆されたようにエイミーとローリーの夫妻が別居状態でいるところから話が始まり、ドクターが2人の仲を修復しようとするばかりでなく、ダーレクの集団に3人は拉致され、ダーレクの監獄だという惑星に送り込まれることに。そこで彼らが出会ったのは…という話。エイミーとローリーに代わってシリーズ途中から新しいコンパニオンになる女の子も出てきて、あれ彼女はクリスマス・スペシャルで初登場するんじゃ…と思いきや意外な展開が待ち受けていて面白かった。ジェナ=ルイーズ・コールマン演じる新しいコンパニオンは可愛くていいなあ。ドブスのローズの時代から大きく進展しましたな:

このあとはまた話がいろいろ複雑になってくるんだろうが、リチャード・E・グラントやダイアナ・リグなどといった俺好みの役者が出てくるらしいので期待せずにはいられない。そろそろ謎を一つくらい解決してくれてもいいような気もするけどね…。

「The New Normal」鑑賞


こんどNBCで始まるシットコムで、クリエーターは「GLEE」のライアン・マーフィー。

ブライアンとデビッドは幸せに暮らすゲイのカップルだったが、子供を持ちたいと考えて代理母の候補をあたるうちに、ウェイトレスとして働くゴールディーというシングルマザーに出会い、彼らの子供を出産してくれるように依頼する。しかし口うるさいゴールディーの祖母はそれを好ましく思わず…というようなプロット。

ゲイとレズビアンのカップル、代理母、シングルマザー、ドラッグクイーン、身体障害者などアブノーマルな人たちがいろいろ出てきて、「アブノーマルこそ新しいノーマルだよ!」と劇中で高らかに宣言されるという、ライアン・マーフィーの主義主張が露骨に反映された内容になっている。主張自体は結構なのですが、そのおかげでストーリーが割りをくってしまってるのはいかがなものかと。「GLEE」もシーズン2の半ばあたりからゲイの主張がやたら幅を利かせるようになって辟易したのですが、マーフィーはそこらへんもうちょっと控え目にすればいいのにね。

キャストはゴールディーの祖母をエレン・バーキンが絶妙な毒々しさをもって演じているほかは、よく知らない人たちばかりかな。ゴールディーを演じるジョージア・キングってイギリスの女優さんらしいですが、ちょっとブサカワイイところが薄幸なシングルマザーの役に似合ってますな。

こういう内容の番組が放送されるあたり、シングル・マザーが登場するだけで非難されてた「マーフィー・ブラウン」の時代に比べるとアメリカのTV事情もずいぶん寛容になったなと思うものの、例によってユタの放送局からは放映を拒否されるというゴタゴタも起きているようなので、視聴率的には苦戦するかも知れない番組。

「Parade’s End」鑑賞


今をときめくベネディクト・カンバーバッチ主演の、BBCとHBOが共同製作したミニシリーズ。ということは当然HBOでも放送されるんだろうが、こういうイギリスの時代物の番組ってアメリカのどこらへんの視聴者層が観るんだろうね。「ダウントン・アビー」などがヒットしてるので需要があることは分かるんだが。フォード・マドックス・フォード(って誰だ)の4部作の小説が原作で、脚本はトム・ストッパード。冒頭で物語の時系列が前後するあたりは、ストッパードらしいと言えるのかしらん。

舞台となるのは20世紀初頭。主人公のクリストファー・ティージェンスは裕福な名家の出身で才能ある公務員だったが、自由奔放なシルヴィアという女性と情事を持ったために彼女が妊娠し、嫌々ながらも結婚する羽目になる。その後もシルヴィアは家事や育児を放ったらかして他の男性との不倫を平然と行い、クリストファーの鬱憤は募るばかり。そんなとき彼は女性運動に関わるヴァレンティンという若き女性と出会い、彼女に惹かれていくのだが…というようなプロット。

頭脳明晰なシャーロック・ホームズとはうってかわって、2人の女性のあいだでオロオロする男をカンバーバチが好演。彼を手玉にとるシルヴィアをレベッカ・ホールが演じているんだが、どことなくスカーレット・ヨハンソンに似ていてビッチな演技がよく似合ってる(要するにスカヨハがビッチということです)。あとは主人公の友人をスティーヴン・グレアムが演じてるけど、あの人は役にとけ込むのが上手すぎてすぐに彼だと分からないんだよな。

今後は主人公が第1次世界大戦に出征したりして派手な展開があるようなのですが、第1話は優柔不断な展開が続くメロドラマといった感じであまり好きにはなれなかったよ。カンバーバッチはこういう他の番組出る前に、まず「Sherlock」を撮り終えようよ!